第13話:崩壊する絆、壊れる心――誰も救えない夜明け
陽斗の孤独な叫び
薄暗い自室の壁に背をもたれかけ、陽斗は震える声で呟く。
「もう、疲れたんだ……誰も信じられない……」
両手で顔を覆い、肩を震わせて泣き崩れる。
フラッシュバック:裏切りの記憶
幼い日の記憶。仲良かったはずの友達が、笑いながら陰口を言い放つ。
「お前なんて、いなくなればいいんだよ」
幼い陽斗の目から涙があふれる。
理沙の壊れた心
鏡の前で、理沙は自分の目をじっと見つめる。
「私はあの人の全てじゃないの?」
爪で頬を掻きむしり、血が滲む。
天音の狂気の微笑み
誰もいない教室で、天音は一人スマホを握りしめている。
「佐原くんは私だけのもの……誰も奪えない」
指先が爪を立て、肌に細かい傷が刻まれる。
もにゅの迷い
人型のもにゅは、陽斗の膝元でうずくまる。
「もにゅは……ぼくのせいで、みんなが苦しんでる……?」
涙のように、青い瞳が揺れる。
陽斗の絶望の叫び
夜、電話の向こうで陽斗は泣き叫ぶ。
「もうやめてくれ! こんな争い、意味がないんだ!」
だが声はかき消され、虚しく響くだけだった。
クライマックス:心が壊れる瞬間
三人が同じ場所に集まる。
理沙の瞳は赤く充血し、天音は笑顔の裏で冷たい刃を隠し、もにゅは震えながら両者を見つめる。
陽斗は崩れ落ち、涙を流す。
「僕は……もう……」
エピローグ:闇に沈む夜明け
静寂が降りる。
誰も救えず、誰も癒えず、ただ崩れゆく絆の断片が散らばる。