第11話:心の闇が重なる夜 — 病み三角関係の始まり
放課後の薄暗い教室
陽斗は机にうつ伏せになっていた。
耳元に理沙の声が聞こえる。
理沙(低く呟く)「あんたが、もにゅばっかり見て……私のことなんて、本当はどうでもいいんでしょ?」
陽斗は目を閉じる。返す言葉が出ない。
天音のささやき
夜、陽斗のスマホにメッセージ。
『佐原くん、今日も楽しかったよね? 私だけの佐原くんでいてくれる? 誰にも渡さないから』
その文面の下には理沙の名前で送ったスタンプが……。
天音(黒い笑みでつぶやく)「まだまだ、これからよ……」
理沙の独白
「佐原くんが私を見てくれない……もにゅなんて、本当は消えてしまえばいいのに」
手に握ったのは、もにゅの写真。爪が食い込む。
陽斗の精神状態
「もう、誰が誰だかわからない……」
頭が痛い、胸が締めつけられるような感覚。
もにゅの苦悩
人型にもにゅは、二人の争いに押しつぶされそうで、
「もにゅ……モニュ……(ぼく、どうしたらいいの……?)」
クライマックス
三人が教室に揃う。沈黙の中で理沙が震える声で言う。
「ねえ、陽斗……私だけを見てほしい。お願い、嘘じゃないよね?」
天音も負けじと、目が笑っていない笑顔で言う。
「佐原くん、私がいないと、あなたはどうなっちゃうかしら……?」
陽斗は崩れ落ちそうになる。