第5話 ~VS.スライム~
オレが街に向かって歩き始めて30分。そこで初めて魔物に出会った。スライムだ。スライムなんか雑魚中の雑魚だろ? さすがに負けることないよな? オレは少し悩んだが戦ってみることにした。
「ていっ!!」
オレは渾身のチョップを繰り出した。だが、
ボイン
スライムのぷよぷよボディーに弾かれてしまった。
「嘘だろ...」
マジでスライムごときを倒せないなんて...
スライムは急に殴られて怒ったようだ。オレに向かってぶつかってきた。体当たりされても、流石にこのぷよぷよボディーにダメージを当てることができるなんて思いもしなかったから、避けなかった。
グハァッ!!
スライムに体当たりされてけっこう吹き飛んだ。 かなり痛い。
オレ弱すぎぃぃぃ!! この程度で吹き飛ぶなんて...
ん? 何だ? 何か光る棒が、オレの目の前で浮かんでいる。
HPバーだ。
赤色でほとんど染まっていて、警告。と、表示されている。
死ぬのか?これなくなったら死ぬ!?
逃げろ! ヤバい!
本能的に察した。
全力ダッシュで逃げた。
端から見たらスライムから全力ダッシュで逃げてるなんて... ゲームなら有り得ない光景だな…
コレはまぁまぁ恥ずかしいな。誰もみてないことを祈ろう!
オレが気づいたときにはもうスライムは見えなくなっていた。
「はぁ...まじかよ。こんなにオレ弱かったのか...」
「ちゃんとミリアの言うことを、守っていればよかったっ!!」
痛い思いしなくてすんだのに...
オレはスライムから逃げ切って安心したのか、その場に倒れ込んでしまった。
意識がだんだんと遠のいていく.........