第3話 ~殺される!?~
降ってきたのはミリアだった。
『キャーー!!』
『パンツ見たでしょ!』
「いや、見てないです。」 (白...)
あなたが上から落ちてきたんじゃないんですか?
『まぁ、今はそんな話してる場合じゃないんでしょ?』
「助けにきてくれたのか! ありがとう! ところでこの状況、どうにかできるのか?」
『もちろん! 私を誰だと思ってるのよ!』
ミリアは自信満々に言った。
良かったー。助かったっぽいな...
転生して、はじめに入った街で死ぬなんていくら何でも早すぎるよな…
『止めなさい。あなた達。今この場を立ち去れば、この者への無礼を私が許そう。』
「誰だ? テメェ」
「どけ! そいつはバケモンだぞ!」
「そうだ! おれたちはみたんだ!こいつは巨人だぞ!」
「コイツに殺された人もいるんだ!」
...そうか。 それならオレを殺そうとするのも納得がいく。
『そうなのか。それは辛かったな。本当だったら。』
本当だったら? オレは殺してないのか?
「本当だよ! とにかくそこをどけ! まだコイツがおれたちと同じ大きさのうちに殺さないと! いつ本性を見せるかわからないんだぞ!」
『私からの命令だ。今すぐ帰れ。こいつが怖いからって、勝手に人を殺したとか嘘を付くな。 私が誰かわかってんのか?』
「誰だよ! しらねぇよ。とにかくどけ! オレはそのバケモンをぶっ殺しにきただけだよ!」
『え.........』
ミリアは何故か泣きそうな顔になった。
「え? どうしたの?」
『この私の存在が、知られていないなんて...』
「......」
どうやら街の人々に存在を知られていなくて、ショックを受けたらしい。
まさかそんな事で落ち込むなんて...
てか、なんで自分が有名人だと思たんだ?
「もういい! どかないならお前ごと殺してやる!」
おい! ミリアァァ! 何のために来たんだよ! 早く助けてよ! 状況変わってねーじやねーか!! 死ぬ! しぬぅぅぅ!!
グサッ
ミリアが腹部を刺された。血がたくさんでているのが見えた。
「ミリアーーーッ!」
終わった。
「次はお前だ。」
「消え失せろ! 化け物め!」
恐怖のせいだろうか? 体が動かない。
ナイフの先がオレに向かって来る。
赤い血が飛び散った。だが、痛みは感じなかった。