番外編 ~ごはんを食べましょう!~
番外編
私は、その後、ルナさ…ルナちゃん…と、ハルトさんと冒険者登録をした後、ホテルの自室に戻ってきた。
ぼふっ!!とベッドに突っ伏す。
「あぁ~。疲れた~!」
昨日までの自分からは信じられない言葉が出た。
昨日までの私は、口を開けたら嗚咽が飛び出していたから。
でも、今日は違う。
最高の仲間が出来た。
ハルトさんと、ルナちゃんという、二人の仲間。
ひとりぼっちだ、と落ち込んでドン底にいた私を、引っ張りあげて地面に立たせてくれた。
二人には本当に感謝してもしきれないな、と思う。
「……今度お菓子でも作って渡そうかな。」
そう、呟いた時。
ドンドン。
「アリスちゃ~ん!!!!!」
「はーい……ルナさ…ちゃん、どうぞ。」
「ありがとう!」
そう言って、えへへと笑ったルナちゃんはすごく可愛い。
「ねぇ…あのさ、アリスちゃんって、料理得意……?」
「うーん……どうなのかな?下手だと思うけど……」
「ねぇ、じゃあ、今からお昼作ってくれない?」
「……?いいよ?」
「あのね、ここだけの話、私、料理上手になりたくて、アリスちゃんが料理上手そうだから教えてほしいなって!!」
「私でいいなら、いいよ~」
「わ~い!!!」
「じゃあお昼作ろうかな?」
「そうだ、ハルトも呼びに行かない??」
えっ、ハルトさん?…でも、男の人をここに…??ついでに私の料理を食べてもらう…?
…無理。
「る、ルナちゃん。私の部屋、散らかっ……」
「よし決まりっ!!呼んでくるね~!!!三人分よろしくねっ、アリスちゃん!!」
ガチャン!!!ドタドタドタ……
「………どうしよう」
何を作ればいいのかな?
何が好きなんだろう、二人とも。
とりあえず、材料を準備しないと。
《材料》
・パスタのもと 瓶10コ分
・カラシナ 適量
・醤油 瓶(小)1コ分
・ソルトリーフ 粉砂糖2コ分
・コショウ草 適量
・パセリ 適量
《下準備》
ソルトリーフを塩の入ったお湯にしておく。
カラシナは切っておく。
「よし、出来た!!」
お気に入りのエプロンの紐を後ろでぎゅっ、と結ぶ。
三角巾を頭に巻いていると、
コンコン
とドアが鳴った。
「どうぞ~。」
「はーい!」
「お邪魔します」
「連れてきたよアリスちゃん!」
「う、うん…ありがとう?」
「えへへ~」
「じゃあ、ハルトさんとルナちゃんは、そっちの部屋に居てくれますか?」
「いいよ~!」
「あぁ。了解。」
二人が部屋に入っていったのを見て、私は気合いを入れ直す。
「……よし。頑張りましょう。」
まずは、パスタを茹でます。ソルトリーフも適量入れて。できたら茹でた汁とパスタは抜いて、捨てないでとっておく。
カラシナを入れ、素揚げするように風味を出して……。
カラシナが黒くなる前にさっきの茹で汁をいれて…と。
茹で汁がトロッとしてきたら…、醤油を入れて……。
もう一度茹でる……よし。
そしたら、溢れないように火加減に注意しながら、パスタを入れる…。
あとは絡めて、お皿に…コショウ草とパセリをのせて、盛り付け完了!!
「ん~!!!いい匂い~!!!」
できたよ、という前にルナさ…ちゃんが気付いたみたい。
「出来ましたよ~」
「わーい!!」
「ルナ、そんなにがっつくなって」
「だっていい匂いなんだもん!!」
「………」
「……ふふっ、嬉しいです。」
「アリスちゃん、めちゃめちゃ美味しそうだね!!!」
「これは……ペペロンチーノか?美味そうだな。」
「有難う御座います。さぁ、召し上がれ~!」
「「いただきます!」」
「私もいただきます。」
もぐもぐ……んっ、上出来、よくできてるかも!
………ふふ、美味しそうに食べてくれてる。
……………嬉しいな。
「美味しいですか?」
「「すごく!」」
やったぁ…嬉しいな~!
もぐもぐもぐもぐもぐもぐ………。
ハルトさんも、ルナちゃんも美味しそうに食べてくれてる。
すごく嬉しいなぁ……。
「「「ごちそうさまでした!」」」
「「美味しかった(!)」」
「クスッ,嬉しいです。有難う御座います。」
その後、ルナさんたちと少しお話をして、帰って行った。
楽しかった~!!
また、やりたいなぁ。
ふふ、明日はいいことが起こりそう。
………聖女の勘って当たるらしいよ?
だからきっと、明日はいいこと、あるよ。
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