第4話 ~ハルトが知っていた真実~
第4話 ~ハルトが知っていた真実~
初めて彼女に会った時、なんて綺麗な瞳なんだろうって思った。
俺だって不安を一生懸命隠してるのに、彼女の瞳は宝石のような色をしていた。
彼女のギフトは、「転移」というスキルだった。
周りの人達は笑っていたが、俺は笑わなかった。いや、正確に言うと、『笑えなかった』。
俺は元々、「博学」というスキルを持っている。
頭の中が辞書の様になっていて、頭の中で「検索」をかけることができるスキルだ。
このスキルで「検索」をかければ、わからないことは無い。
だから、彼女のスキル「転移」も検索してみた。
検索結果は、目を見張るものだった。
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『転移スキル』
どこにでも転移することができる。
転移できる場所は、過去、未来、現在、異空間や他の次元の国…等、様々である。
このスキルが出現する確率はかなり低く、出現したら無敵とも言われていた。
自分だけでなく、手を繋いでいれば何人でも「転移」をすることが可能である。
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俺は笑うことすらできなくなっていた。
いつも「感情を消せ」と言われて生きていた俺が、ここまで驚いたのはそうそう無いと思う。
俺の夢は世界最強だ。
その為には、彼女の力が必要だ、と思った。
だから、彼女と話しに行こうと思ったんだが、いつのまにか俺の回りには女の子達の輪ができていて、身動き一つ取れなかった。
そこから女の子達の誘いを丁寧に断って、彼女を探そうとしたら、声をかけられた。
さっき、俺の前の方にいたと思ったんだが、いつの間にか後ろに居て凄く驚いた。
そこから話してみると、彼女……ルナは凄く善良な人だということが分かった。
「嫌な感じの人なら誘うのはやめよう」という考えは秒で吹き飛んでしまった。
彼女を「俺と一緒に世界最強目指してくれ」と熱心に誘った結果……「ハルトがいいなら」と言って貰った。凄く嬉くて顔が自然に緩む。
さて…彼女に、転移スキルが最強だ、ということをどう伝えるべきか……。
いつもお読み頂き有難う御座います!
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そして、次からルナ視点に戻します。
タイトル変えさせて頂きました。