第35話 ~熊の頭領エレトリガ~
第35話
「はい、クエストの達成報告ですね。後で放送でお呼びしますので、少々お待ち下さい。」
そう告げた受付嬢さんにお礼を言って、私達はギルドカウンターを離れた。
「みんなっ!おつかれさま~!!」
「あぁ。皆、よく頑張ってくれた。お疲れ。」
「本当にそうですね!!皆様のお陰でクエストを達成することができました!!」
「20本って聞いたときは驚いたけど…………まぁ、終わって良かったね。…………ッ,お疲れ様。」
(もー!ヴォレス君ったら、お疲れ様って言わないんだから!!睨んだら言ってくれたけど、ふつーに言ってよねっ!!)
「あ、そうだ。俺はアングリーベアの素材を売りに行きたいんだが…………皆はどうする?」
ハルトの倒したアングリーベアの素材は、アングリーベアが大きかったこともあって、結構多めに取れそうだとか。
「私は行きたいっ!!!」
アングリーベアの素材を売るとこ見てみたいし、一緒に行きたいな。
「わかった、ルナは一緒に行こう。」
やったぁ!!!
「あの…………わたくし、今日はあのアイテム屋さんに行きたかったのです…………遠慮しても宜しいでしょうか……?」
ありゃりゃ…………アリスちゃんは無理なのかぁ。
「勿論だ。ヴォレスはどうする?」
「アリスちゃん、それ僕も着いていっていいかい?」
「……?…はい、勿論ですよ。ヴォレスさんも何か御用事がおありなのですか?」
「えっ…………いや、ま、まぁ……そうだね??」
「……?…何故疑問系なのでしょう……??」
…………アリスちゃんはやっぱり鈍感さんだなぁ。
「…………はぁ…………。」
ヴォレス君、めっちゃ落ち込んじゃってる。
「……皆、何故僕のことをそんな目で見るんだい……??」
「そうか。ヒマリはどうする?」
「アタシは…………うーん、どっちに行ってもお邪魔な気がするから、クエスト達成報酬をもらったら部屋に居るわ。」
「そうか。分かった。ところで、今日はもう解散にするか?」
「んー。アタシは皆に任せるわね。」
「うーん……わたくしもアイテム屋さん以外には用事はないですが……。」
「うーん……どーする??」
「そうね…………そうだわ!!!ルナ、アリス!!今日は私の部屋で女子会しましょう!!」
「「…………女子会??」」
あ、アリスちゃんとハモった!
「えぇ。男子は男子で楽しんで頂戴な。ルナ、アリス、あとの情報はルナとアリスの部屋のポストに入れとくわ。」
「えっと…………何時集合?」
「そうね…………あと3刻でどう?」
「6時半ですね。」
「りょーかい!!6時には部屋に戻るようにするね!!」
「おいヴォレス、俺達もやるか?」
ん?ハルト達、何するんだろ?
「何をだよ。」
「男・子・会・!」
な…………なるほど。
「はぁ?てめぇとのむさ苦しい空間とか嫌だわ。」
「面白そうじゃね?なぁヴォレス。」
「…………そこまで言うなら行ってやるよ。7時にお前の部屋な?」
「分かった。」
ん、話がまとまったみたい!!
「みんな、じゃあまたね~!!」
❦ギルド[アイテム買い取りカウンター]❦
「はぁ?わしんとこじゃアイテムを買い取っとるが…………おめぇ、持ってねぇだろ??」
「持ってますが…………?」
ハルトとこのカウンターの男の人の間に火花が散ってる。
買い取って、っと言いに来たら、こんな雰囲気になっちゃった…………。
「んじゃあ、出してみろよ坊主。」
あ、男の人、とうとうしびれを切らしたみたい。
「…………分かりました。」
そう行ってハルトはどこかからアングリーベアを取り出した。
(ん…………!?今どこから出した!?ハルトってマジシャンだったっけ!?!?)
「おめぇ、今どこから出した?」
……どうやら男の人と同じことを考えてたみたい。
「亜空間ですね。」
そうハルトが答え………………ん!?
今亜空間って言った!?!?
あくうかん!?!?
聞き違い!?聞き違いなの!?
「どういうことだよ…………。」
ん、男の人の表情が呆れに変わってきた。
「いや…………スキル《アイテムポケット》ですけど…………」
なにそれ!?
「あああ!?あい……あ…………あいてむぽけっと!?」
ガターン!!と音が鳴った。
「そうですけど……。」
驚きすぎじゃない?
椅子から落ちちゃったし……。
「おめぇ、あの全冒険者と全商人の憧れの…………あのアイテムポケットを持ってんのか!?!?」
早口すごいなぁ。
「そうなんですか……?……とりあえず、買い取りお願いします。」
「す、すまねぇな。気が動転しちまって。」
「…………ハルト、アイテムポケットって…………なぁに?」
「アイテムポケットは、亜空間を作ってそこに物を入れるやつだな。」
「そーなんだぁ…………。」
「…………!?」
また、ガターン!!と音が聞こえる。
「どうしたんでひゅかっ!?」
うぅ、噛んだ。
舌が痛いよぉ。うぅ…………。
あっ、そういえば私治癒魔法持ってたんだった。
「治癒。」
あ、痛くなくなった!!!わーいっ!!
「おい坊主…………このアングリーベアを坊主が倒したっていうのか!?」
「そうですけど…………。」
どうしたんだろ?
「この熊の右頬と左目を見てみろ。」
「はぁ…………傷がありますね。結構古めの。」
「…………傷がありますね、じゃねーよ!!!」
めっちゃツッコまれてる。
「えっと…………傷がある以外に感想はないんですが……。」
「あのな!!!これは、あの山…………ぽぴゅらー山だっけか?……の、頭領の熊だよ!!!」
「ポピュター山ですね。」
「んなことはどうでもいい!!この頭領熊、エレトリガは町に被害がすごく出てて、並の冒険者じゃ手も足も爪までも出なかったあのエレトリガなんだぞ!?!?」
「「えぇぇ!?!?」」
ハルトとそろった!エレトリガ……聞いたことあるような、ないような?
てゆーか、頭領熊を倒すってすごくない!?!?
「いやでも、ちょっと剣振っただけで倒れましたよ?」
「おぉそうなのか…………って、ちげーよ!!おめぇがおかしいんだよ!!!!」
この人、ノリツッコミ上手いなぁ!!
「でも、鑑定使ったら強さはC+でしたし。」
「あのなー!!C+って並の冒険者パーティで歯がたたねーんだぞ!?」
「えっ、そうなんですか!?」
ハルトすご……。
「とりあえずこの熊は高値で買い取らせてもらう。金貨15枚でどうだ?」
「えっ…………15枚ですか?」
「なんだよ安いか?じゃあ20枚でどうだ!!」
「いや、これまでに比べて高めで驚いてたんですけど。」
「は???」
「えっ?」
「…………とりあえず、金貨20枚だ。ちょっと待っててくれよ。」
そう言って男の人は奥に入っていってしまった。
❦ちょっと後❦
「おい、金貨20枚だ。」
「「ありがとうございます!!!」」
「あと、おめーら《虹の努力家》だろ?」
「「そうですよ!」」
「なら明日の昼丁度にここに来てくれないか?」
「「はい!分かりました!!」」
「おめーら、それすげーな。」
あ、私も思ってた。
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りんご餅
追記
次回、番外編です。何の番外編かは…………今回のお話に乗ってます。何か…………予想しててくださいね??




