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第28話 ~ゾンビとの戦い~



第28話



俺は、目の前の光景が信じられなかった。


スケルトンをあっさりと倒したあの・・魔法なのに…………目の前のゾンビが、あっけらかんと立っていることが。


「…………こ、この槍の名手ヴォレスの一撃、受けてみよ!!………ゲイ・ボルグ……ザ・テレンファ!!」


ヴォレスの一撃がゾンビに当たる。


………が、ゾンビは苦しそうな顔一つせず、俺達の方へと歩いてくる。


噛まれたら終わりだ。


アリスの治癒は、怪我人を治すものなので、ゾンビには効かない………とか。


くそ……………、何か、何かないのか!?


このまま逃げてるだけじゃ、いつか追い付かれる。


それか、体力が無くなる。


…………どうすればいいんだ!?


ルナを、みんなを………守るために、俺は何が出来るんだろう?


騎士のくせに………どうして役に立てないんだ?


攻撃方法が思い付かない。


時間がない!!なんでもいい。とりあえず、皆を助けられれば!!!


「……………ッ!!」


俺は剣を降るが、………カキン!という音さえもしない。


圧倒的な再生能力だ………。


くそ……ッ!!


俺は、何も出来ないのか!?!?


……………いや、落ち着け。落ち着くんだ、俺。

ここで慌てたら、戦況がもっと不利になる。


そう思った瞬間、俺はスゥ……と、心が冷えた感じがして、冷静になれた気がした。


(よし………いける!!)


どうすればいいのか。


………そうだな。たくさんの攻撃を一気に浴びせればいい。


ルナ達の精霊魔法より、もっと早く。


……大丈夫だ。ゾンビは少しの力でも怪我をする。

…………それなら、軽く、早く、正確に、を目標に、攻撃すればいい。


俺は、ゾンビに向かって走った。


そして、剣を振る。


相変わらずの再生能力だが………、もっと早くすればいい。


軽くていい。力強くなくていい。でも……早く!!


俺は、ゾンビに向かって剣を振る。


早く。もっと。もっと早く。できるだけ早く。


もっと、もっと…………!!


そんな風にゾンビに向かって剣を振り続けていた俺の前に、


『剣技《光の瞬剣》を獲得しました』


という画面があらわれた。


「なんだ………これ。光の瞬剣…?」


俺は、《博学》で検索をかけた。



『剣技《光の瞬剣》


超・高速で剣を振ることができる。

高速なため、攻撃は強くはない。


取得条件


光の騎士であること。

剣を100回連続で振る。』


「……………………!!」


これなら、勝てるかもしれない。


あの、ゾンビに!!!


そう考えていると、誰かの声がそれを遮った。


「ね、ねぇ、みんな。」


……ルナか。


「どうした?」

「あの………さ、そういえば………私のスキル使って転移しちゃえばいいんじゃない?」


「確かにね、ルナ!」

「おいルナ!そういうことは早く言え……よ、じゃない。早く言ってね。」


「あぁ。確かに良いと思う………が。」


「「「「が?」」」」


「少し待ってくれ。」


「ハルト、りょーかい!!」

「了解致しました。」

「……………アリスちゃんが待つなら。」

「ハルト、怪我なんかするんじゃないわよ!」


………本当に、良い仲間を持ったな。俺。


「………ありがとう。」


そこから、俺はゾンビに向かって走る。


「《光の瞬剣》発動………覚悟しろよ、ゾンビ!!」


俺は、剣を振る。


早く、早く、、素早く!!!!


素早く剣を振る。


剣が目にも見えぬ速さで振られる。


風を切る音。風圧で俺の髪が激しく揺れる。


それでも、俺は……………!!




振り続ける!!


仲間を守るために!!!







その時。

俺達を、光が包んだ。


(くそ……!!眩しい!!………ルナは!?みんなは!?無事か!?………くそ!!!)


前が見えない。


(く……っ……そ…………ぉ………………………………)


そうして、俺は意識を手放した。
















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