「第一話 初戦」
俺はいつものように錆びれた街の道路を歩いていた。
すると突然電柱にもたれかかっているフードをかぶった男が口を開いた。
「よお。あんたが東条か?ちょっと相手してくれよ。」
俺の目の前に立つ男は随分となれなれしい口調で俺に詰め寄ってきた。
「あいにく人違いだと思うぜ。俺は東条じゃない。田村だ。」
嘘だ。
本当は東条だが俺は面倒ごとが嫌いなのでそのまま早くことを終わらせたかったのだ。
「嘘をつくなよ?お前が東条和人だってことは知ってんだよ。さあ!おれと闘え!!。」
はたして俺はこいつに何か前にしてしまったことがあっただろうか。
というかめっちゃ俺のこと睨んできてるし。
というかなんで俺が東条だって知ってんだ?
これはしらを切ることはかえって逆効果っぽいな。
「なんで俺のことが東条だって知ってんのか知らないけどいいよ。相手になってやる。かかって来いよ。」
その瞬間男は俺に向かって一直線に走り出してきた。
(この感じ。たぶん近距離型の能力だな。)
俺は男が目の前まで来ると同時に能力を発動させた。
俺が能力を発動させると俺を包むように紅く光るドーム状の障壁のようなものが生成された。
「なっ!こんなもの木っ端みじんに破壊してくれるわあ!!」
そう男は言ったもののその障壁が破壊されることはなかった。
「どうした?もう終わりか?」
「てめえ!まだだ!まだ!」
男は何十秒間もの間障壁に向かって拳を打ち込んでいた。
もういいか。
俺は一瞬障壁を消し拳に力を溜めて男の腹に叩き込んだ。
「グ八ッ!!」
「あんたじゃ弱すぎる。」
男は俺の打撃に耐えられず一瞬で気絶してしまった。
所詮こんなものか。




