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ワールド・ガイア  作者: 水野青色
98/281

98~装備って必要だよね~

およみいただきありがとうございます。居眠り女主人公、一応活動しています。

まだ冒険者ギルドは建設できそうにないですね。

冒険者という仕事は、世界を冒険して、様々なことを見聞きしながら、手を貸して、自由に生きていくものだと思う。

そういう意味では、ギルドに所属している時点で、自由度は低くなるけど、どんな場所にも秩序があるのだといわれてしまえば元も子もない。

かくいう私も一応冒険者ギルドには所属しているのだ。

一応ね。

ゲームの世界のだったから、ここでは、まったく違う扱いなのだけど。

ランクとしたら上なのだ。


いきなり何を言い出したかというと、この前の冒険者ギルド作る話からなのだけどね。

その冒険者ギルドがある街とか里とか、そういうところの、専属冒険者というのが必要なのだという。

この集落、プラム郷なら、プラム郷の専属が必要なのだと。

一人はいないといけない。

その話を私にサカイがしているのだけど、私はやりたくないし、やる気はない。

で、グダグダとどうしようかという話になっている。


「ジャムさんでいいじゃない」


もとは冒険者なのだし、この集落の長だ。

二足でも三足でも草鞋を履いていただこうよ。


「なんで俺が?もう引退したんだぞ」

「引退したからってできないわけじゃないでしょ?」


この集落を守ってきたのはジャムさんだし。


「師匠が言うので、ジェヌさんよろしくお願いします」

「いやいやいや。おかしいですよ。それにもう、冒険者をしていた時の装備も武器もありません」


必死に断ろうとする。


「武器も装備もあればやるんだ?」


そんなもの、この私が用意しようじゃないの。


「もう体がついていかないんだよ」

「大丈夫ですよ、ジェヌさん。ここから冒険者になる人たちの指導が中心です。新人冒険者を指導するので、引退した冒険者に復帰してもらうこともよくあります」


胡散臭い笑みを浮かべたサカイが、ジャムさん説得しているし、いいんじゃないかな。

どうせここの集落は、おじいちゃんおばあちゃんが回してくれているし、新しい人たちも来たし。

そのうえ、当たり前のように飲んでいるお茶、ここでとれたいやし草だよね。

ほかの人たちより、絶対に健康だよ。


「具体的な話は、プラム郷の冒険者ギルドのギルド長が来てからとなります」


お願いしますね、と言外に乗せたサカイに、ジャムさんは断れなかった。

意志が弱いな。


「装備や武器はこちらが用意するから、その人たちが来るまでに、冒険者としての体慣らしをしておかないとね」


素材はたっぷりある。

どういうのがいいかな。


「ジャムさんて、武器は何を使う人?」

「ショートソードだな。ロングソードはどうも振りが合わなくてな。大剣もあわない。なので接近戦ばかりでこのざまだよ」

「ショートソードね。わかった。魔法剣とか好き?」

「まほ・・・好きとか嫌いとかレベルじゃないだろ!そんなもの、高くて手を出せるか!」

「なるほど分かった。あれば使える・・・と。装備ってどんな感じだったの?」

「おい・・・?あ、装備品か。しょせんはCランクだったからな、金属製の胸当てとか、革鎧だったか・・・」

「わかった。動きやすいほうがいいよね」

「・・・お前は何を手に入れてくる気だ?」

「やだなあ。普通の剣と、鎧だよ?」


疑う人だな、こいつ。

それより、サイズ図らないとね。


「シツジロー君、お願い」

「かしこまりました。ジェヌさん。こちらに」


ジャムさんが連れてかれたので、サカイに向き合う。


「ジャムさんの冒険者カードの再発行ってすぐできるの?」

「お任せください。王都冒険者ギルドには、すべての冒険者の記録がございますから、数日で再発行いたします」

「再発行費、渡しておくね」


金貨一枚を出す。

ほんとはもっと安いけど、まあ、いろいろ便宜を図ってもらうためだし。


「師匠・・・」

「頼むね」

「承知しました」

「ところでサカイ、あんたはロングソードで戦っているのよね?魔法剣に興味は?」

「ありますけど、高くて手が出せません」

「そうなんだ?」


ここの相場はわからないな。

大体、プレイヤーは手作り推奨で、自分で鍛冶作業してたからね。


「それよりいつ、建設設計図持ってくるのよ」

「今送ってもらっているので、数日で届きます」

「そう」


それまでに作っちゃおうかな。


「あんたも採寸してきなさい」

「は?」

「シツジローくん一人追加ー」

「かしこまりました」


シツジローくん、早いな。サカイも連れていく。

訳が分からないって表情だけど、どうでもいいわ。


拠点に戻る。

ここにはいろいろ作れる場所があるからね。

シリウス、しーちゃん、ベヒー。

今回はこのこたちの能力を借りる。

実は魔法剣に使う魔法玉は、様々な魔力を帯びて成長した宝石でもある。

宝石は、どんなものでもいい。

赤い宝石だから火の魔法とか、緑いろの宝石だから風魔法とか、決まっていない。

作る側の趣味だから。

それに、使う人の魔法によるしね。色の変化って。


ゲームの時に結構色々な宝石を手に入れていたので、手ごろな大きさをいくつか選ぶ。

宝石の名前?

興味ないから知らない。

説明文には書いてあるけど、そんなもの読まないし。

結局は素材だからね。

小さな空間に宝石を置いて、三体に魔法を込めてもらう。

空間の維持できるぎりぎりまでだ。

なんで私の魔法じゃないかって?

自然とできたものは、たいてい、魔獣の魔力にさらされたものが多いからだよ。

あとは一日そのまま置くと、宝石が魔力を帯びる。

これで魔法剣の魔法玉の出来上がり。


今日の私の仕事はここまで。

何もやってないみたいな気がするけど、寝よっと。

拠点のベッドも相変わらず寝心地いいな。

おやすみなさい。

お読みいただきありがとうございました。毎週水曜日更新しています。

評価、誤字脱字報告もいつもありがとうございます。頑張って見直しています。

もうすぐゴールデンウィークか。いいなあ。仕事休みたくなりますね。

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