95~お茶は発酵が違う~
お読みいただきありがとうございます。
居眠り女主人公、いまさらながらのお茶の違いにびっくりしてます。
普通に生きて、常識範囲だったことも、転生で忘れていたということでお許しください。
春も深まった午後だ。
私はもちろん昼寝、したいけど、今日はだめらしい。
サカイ様が、かくまっていた三組を連れてくるとか。
かってにつれてきて、住まわせればいいと思う。
私は関係なくない?
ジャムさんに投げたんだし。
なのに、ジャムさんの家に呼び出されている。
メイちゃんが、ジャムさんの家のキッチンでおやつ作っているけど、それをおかしいと思わないのか、この家の人たち。
まあ、お茶菓子ないと寂しいからね。
勝手知ったる他人の家だなあ。
メイちゃんは、集落の家のすべてで料理を作ったことがあるそうだ。
この集落の料理人だったかな。
とはいえ、紅茶に合う軽食を作っているだけだ。
小麦粉って結構色々使えるよね。
うどん食べたいな・・・
サカイ様からの連絡が来たのが、二日前。
門番街にいたようだ。
冒険者ギルドから転移らしい。
サカイ家は魔力が高いそうだからね。
サカイは・・・まあ・・・潜在魔力が高いけど、使いこなせないようだし。
それがうまく使えるようになると、錬金術師として大成できるのだけど、それを教えるすべがないからな。
そういえば、姪っ子のスズランさんも内包している魔力は高かったけど、使いこなせているのかな?
とにかくこの家で、くつろいでいる。
もうすぐ来るだろう、サカイ様を、ジャムさんは迎えに行っているので、この家のおばあちゃんと世間話だ。
ああ、紅茶より、緑茶が欲しい。
「アイリーンお嬢さまは、いっつもおいしいものが食べられて幸せだねぇ」
「そうですね。でも、もっと欲しいものを探して、旅に出ているんですよ。あるという話は聞いたけど、まだ飲んでないお茶とか、コメとか、コーヒーも欲しいわね」
「コメねぇ。それは聞いたことないわねぇ。こおひいとかいうのも・・・、あらまって、確か、うちの人が昔、苦い黒い飲み物を飲まされて、それがこおひいという名前だと聞いたといってたわね」
なんと!
コーヒーが存在してる?
「うちの人も昔、冒険者をしていてね。どこかの旅の行商さんが、一緒の時に飲ませてくれたそうよ。苦さを語っていたわねぇ」
おばあちゃん、懐かしそうに語る。
ここのおじいちゃんは、なくなっているからね。
「行商さんか。それならジューノさんも知っているかもしれないよね」
でもジューノさんはコーヒーを知らなかった。
ということは、ジューノさんが行商している隣国ではないのだろう。
「お茶も発酵がどうとか言ってたらしいわね。緑色のお茶や、黒いお茶も飲んだそうよ。どちらも同じ茶葉からできているといってたのに、紅茶とは違うお味だったって」
それって緑茶と・・・黒いお茶ってウーロン茶かな?
いやそれよりも、重要なことを聞いた気がする。
発酵?
おなじ茶葉からの発酵?
そうだ。
私がまだ生きてた頃、そんなことを聞いたことがある。
あの頃は全く興味がなくて聞き逃していたけど、今は重要。
「おばあちゃん!私、用事ができた!」
「あれまあ。でもこれからサカイ様が来るのでしょ」
ああ、そうだった。
でもそれよりも重要なんだよ。
緑茶ができるかもしれない。
紅茶はどこの場所にもあるので、どこの集落でも作っている。
ここでも作ってる。
だから、生の茶葉はいっぱいある。
これから収穫するって言ってたから、まだ収穫時期じゃないのかな。
ああ、早く収穫時期にならないかな。なったら茶葉を譲ってもらおう。
とりあえず落ち着くか。
おいしいメイちゃんのお菓子もできたし。
あと、サンドイッチとかか。
マフィンもある。
私はクッキーだけでいいや。
外が少し騒がしくなってきた。
もう着いた頃なのだろうか。
「お出迎えしますか、お嬢さま」
シツジローくんが戻ってきて効く。
「やだ」
「かしこまりました。こちらにお迎えしましょう」
「外にテーブル用意して、招こうよ。ここじゃ狭いでしょ」
確か三組来るのよね。
そのほかにサカイ様と、サカイも来るのか。
ここじゃ狭いものね。
「かしこまりました。すぐご用意いたします」
さすが早いね。
あっという間にテーブルセットができたよ。
これでアフタヌーンティーもばっちりだね。
いっぱいのんだから私はもういらないけど。
さて
住人が増えるね。
お読みいただきありがとうございました。
評価、誤字脱字報告も、ありがとうございます。毎週水曜日に更新しています。
暖かくなりましたね。花粉症でくしゃみが泊まりません。マスクの意味なし




