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ワールド・ガイア  作者: 水野青色
92/281

92~集落も少し動き出した~

お読みいただきありがとうございます。

集落の発展も、春になり、少しずつ始まります。

雪が解けた森は、落ち葉ですごい。

だけど、この腐葉土が必要だ。

畑の肥料の一つだと思う。


私が来ているのは、畑のためじゃなく、この集落の森でとれるだろう、植物のため。

ここには、桃リンゴの木がいくつかある。

冬の間は実っていないけど、春になって実りがあるはずだし、もう一本ほどは集落に持ってきておきたい。

集落の宿屋にでも植えておこうと思っている。

この集落の名物料理の一つにでもなればいいと思うから。


私と一緒に来ているのは、キドナップバブーンたちのボスと、シツジローくん。

ボスが案内してくれている。

いつも食べているから、わかるのだという。

今までの冬の間は、どうしていたのだろうか。

野生のことはよくわからない。

活動している魔獣もいるから、強いほうがかっていたのだとは思いたい。

通る人間もいないからね。


目当ての木がすぐに見つかり、安心する。

やはりまだ実を付けてないけど、キドナップバブーンにはわかるのだね。


魔力を使って引き抜く。

空間収納して、あとは、帰るだけ。


でもせっかくだから、周りの植物も採取しておこう。

鑑定をかけると食べられそうなものや、錬金術に使えそうなものが生えているし。


・・・ヨモギがある。

前の時は気づかなかったし、この森に入ることってそうそうなかったから気づかなかった。

ヨモギがある。

・・・もち米はない。

あ、いや、ヨモギってほかに使えるよね。

なにかな・・・

ああ・・・

コメが欲しいよ。


一応採取。

いつかコメが見つかれば、使えるしね。

パンに練りこんでもいいよね。

料理はメイちゃん担当だから、メイちゃんに教えればいいよね。

あの料理レシピをアップした人は、本当に優秀だと思う。

あ、おなかがすいた。


「シツジローくん、ボス、帰ろうか」


メイちゃんのご飯が食べたいわ。

お昼過ぎだしね。


集落、もとい、プラム郷。

ジャムさんが、宿屋の近くの土地で、何か住民に指示している。


「ジャムさんどうしたの?」

「サカイ様から連絡があって、冒険者ギルドを建設するための予定地を、地ならししておいてほしいそうだ」

「そうなんだ。頑張って」

「お前もやってくれよ」

「おなかすいたからヤダ」


この集落の住民のための発展の一つなんだから、住民のみんながやればいいよ。

地ならしが終われば、職人さんたちも来るだろうし。


「シツジローさん、手伝ってくれ」

「お嬢さまが許可をくださいましたら」


しれっとしているけど、自分から手伝う気はないようだ。


「あのね、ジャムさん。シツジローくんが手伝えば、あっという間に終わるけど、それじゃ住民の魔力向上にはならないんだよ?やらないといけないよ」


ジャムさんもやればいいんだよ。

それだけの話だし。


「たしかにな。すまなかった」


わかればよろしい。

私はメイちゃんのご飯のほうが大事。


「お前にも通信がきてたから、うちに寄ってくれ」

「なんでジャムさんの家に?」

「集落の長の家だからな。本来なら、役所みたいなとこに置くけど、この集落にはないからな」


自宅兼仕事場ということなのかな。

仕方なくよると、通信玉とかいう、水晶を渡された。

魔力を流せば、音声が聞こえるらしい。


『アイリーンさん!聞こえてますー?親の許可取りました!』


それだけ入っていた。

短いな。

ああ、でもこれって確か・・・サカイさんの姪っこのえーと・・・花の名前の子。

えーと・・・スズランだったかな。

こちらに来るのかな?

がるがるさんもよく許可出したな。

この子の住む場所も考えないとか。

いくつか作ってある空き家でいいよね。


若い人が入ってくれば、それだけ活気づく。

問題も山積みだけど、これからの集落が楽しみだな。


採取してきた桃リンゴの木は、宿屋の庭に植えてみた。

栄養剤も振りまいたし、根付くだろう。

池も作ったから、水の供給もできるしね。


家に帰って、メイちゃんのご飯。

そのままお昼寝。

今日はよく動いたほうだし、もうしばらくは動きたくないけど、頑張ろう。


ああねむい。


お読みいただきありがとうございました。毎週水曜日更新しています。

誤字脱字報告、評価もいつもありがとうございます。


アイリーンを案内したということで、キドナップバブーンたちも、メイちゃんから、ご飯もらいました。メイちゃんのご飯は、人間にも魔獣にも好評です。

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