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ワールド・ガイア  作者: 水野青色
84/281

84~集落は雪深い~

お読みいただきありがとうございます。居眠り女主人公、起きてます。

集落のことは、まだまだ始まったばかりですね。

王国祭は、一週間ほど続くという。

最初の日に、王様を祝い、一日中城の中でパーティ。

次の日は、町の中をめぐるらしい。

三日ほどめぐって、五日目から二日間、禊をするのだとか。

神様に一年の平和を祈るのだそうだ。

最終日もパーティ。一年よろしくとか、褒章とか、そう日らしい。

ここの宗教って、なんの神様かな。

創造神である運営さん、ここにいるんだけどね。


そんな御城でやっている祭りは私に関係ないから、集落の雪かきの手伝い。

といっても、魔法でやるのだから、肉体労働とは言えないのだけど。


集落のほうの雪は結構積もってて、年寄りばかりのここでは危ない。

ジャムさん一人でやれる量じゃないし、わたしやメイちゃん、シツジローくんが、ほとんどやっている。

運営さんは、システムの見直しに行っているから、ここにはいない。

キドナップバブーンたちは、集落の住民とほんとに仲良しになっているようだ。

住民たちの介助をしているものもいる。

実は結構頭脳が高いのかもしれない。


入り口のほうはともかく、住民が住んでいる場所は、広場まであらかた雪が無くなった。

あとは、住民の魔法使える人たちがどうにかするだろう。

食料は、ジューノさんが運んでくれてたもので、この冬はしのげるようだし、ガラスハウスに、果物や野菜もある。

私たちが来て、肉や野菜を置いていくことも可能。


春になったら、税を納めないといけないから、一部の小麦の蔵は、そのままになっている。

あの分があれば、少しはましだろうとは思うのだけどね。

製粉機も、もっと楽なのにできればいいよね。

何か案があればな。

ほかのとこってどうしているのだろうか。

麦は、どこも過剰状態だと思う。

ここでは足りないけど、だからこそ、税として持っていかれる分は少ないし、ここの住民だけでは、見逃したくもなる。


「ジャムさん。ジューノさんは次はいつ来るのかな?」

「春になって雪が解ければ来るだろう。この時期の森は抜けるのが困難だ」


確かにそうだ。

森の中の雪はここよりもすごいと思う。

これだけでも寒くて出たくないから、行かないけど。


「この時期にダンジョンから虫が出てきたら困るけどな」


一時期そういう年があったらしい。

虫はやめてほしい。

冬なんだから、虫も引きこもっていてよ。

虫は好きじゃないんだから。


「ジューノさんのところ行ってくるわ」

「ああ」


ポータルで行けばいいだけだから、楽だわ。


ジューノさんの店の裏も、雪がすごいけど、雪かきがしてある。

ここも、水魔法使いや土魔法使いが活躍しているのだと思う。

獣人でも、ここではあまり関係ないからだろうな。

それでも、王都中央部には店を出せないのか。


雪の街は、閑散としている。

寒いから外に出る人が少ないのだと思う。

店内も、この日はあまり客がいないようで、奥さんが暇そうだった。


「こんにちは」

「あらあらあら、いらっしゃい。主人呼んできますね」


きつね奥様がすぐにジューノさんを呼んできてくれた。

奥で帳簿を付けていたらしい。


「突然ごめんなさいね、ジューノさん。ちょっと相談があるのよ」

「なんでもどうぞ、アイリーン殿」

「お言葉に甘えるわね」


ほかの地域の製粉技術のことを聞いた。

あの集落のは古すぎだからだ。

もっと楽にできるようにはならないのだろうか。

結果は芳しくなかった。

そういう技術面は、門外らしい。

仕方ないか。


「お役に立てずにすみません」

「いいのいいの。それじゃ、またね」


運営さんなら何かいい案があるかもしれないな。


集落に戻って、あいさつをして、家に帰る。

まだ運営さんは戻っていなかった。


冬はまだ長い。

運営さんが帰ってから聞こう。


しかし、夜はどんどん冷えるな。

家の中は快適温度のはずなのに、寒い気がする。

早くお布団にもぐろう。


お読みいただきありがとうございました。毎週水曜日更新しています。

誤字脱字報告、評価もありがとうございます。寒さが厳しくて、手が痛いので、あまりかけなくてすみません。

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