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ワールド・ガイア  作者: 水野青色
78/281

78~トライデントタウロスとイッセーシュリンプ~

お読みいただきありがとうございます。居眠り女主人公、たまには外で魔物狩。

お汁粉はおいしい。

あんこはまだ残っている。

ということは、あんまんが・・・できないのだけど、アンパンはできる。

アンパン。

メイちゃんにレシピを見せると、朝食用に作ってくれるそうだけど、いや、これ、おやつだから。

甘いものは朝食には必要ないな。

ああ、でも、集落のちみっこは喜ぶよね。

おじいちゃんおばあちゃんたちも喜ぶよね。


「集落に持って行ってあげて。・・・これって、このアズキを撒いても、できないよね?」

「できないだろう。残念だが、その場所に行くまでは、この量だけであきらめろ」

「そうだね・・・」


屋台の人が、シルコ用として持ってきた、大だる5個分、買ったからね。

しばらくは持つよね。


屋台のおばちゃんは、お汁粉のきちんとしたレシピ知らなかったのかな。

それとも、あれがデフォとして教えられたのかな?


それよりはアンパンだな。

明日のおやつは楽しみだ。


「運営さん、王国祭、楽しみだね。せっかくだから美味しいものを食べたいよね」

「おいしいもの?だいたい、ゲームの世界にはなかったから、王国祭とはどういうものなのだろうな」


確かになかったな。

ないけど、きっとお祭りだろうし。

楽しいことは起こりそうだな。


「そういえば、イッセーシュリンプとトライデントタウロスを、ギルドに出していたな」

「ここのギルドにも出ているのかな?海って、この前サカイさんが迷った先の崖の先よね」


砂漠だったかな?


「イッセーシュリンプが欲しいのか?朝になってからでいいなら、海に連れて行こうか」

「え?いいの?」

「しばらく君についていなかったからな。お詫びだ」


やったー。

でもこの時期にいるのかな?


「年中いるのだが、この時期はしけてて、海に出るものが少ないようだ」


そうなんだ。

トライデントタウロスもいるのかな。


「拠点の西のほうに行けば、トライデントタウロスもいるぞ」


そうなのか。

それなら行きたいけど。


「拠点、雪積もっているよね?」


あの辺りはもう、雪が降っているはずだ。

家の中は気温が変わらないけど、外は寒い。


「まだ雪はそんなに積もっていませんので、森に出られても大丈夫ですよ、お嬢さま」

「それなら、先に森に行こう」


珍しく夜更かししたから、そろそろ寝ないと。

明日は必ず起きよう。


早朝、頑張って起きたよ。

トライデントタウロス、ほんとにいるのかな?

冬は食べ物が少なくなるけど、森はそうでもないのかな。


拠点は寒い。

防寒着では、防げない。

だからといって、厚着していては動けないんだけど。


メンバーは、私と運営さんとシツジローくん。

メイちゃんは、集落にアンパン作って持っていくし。

拠点からはシリウスとベヒーだけ連れていく。

しーちゃんは寒がりだし、キドナは、まだ駄目だ。

プラント母さんはいつもの通り、拠点の外にはいかないようだし。


森の中を歩くのが苦手なのだけど、シリウスが背中に乗せてくれた。

ベヒーも、運営さんとシツジローくんをのせてくれる。

運営さんの導きで、西のほう。

こちらはまだ来たことないな。

シリウスたちもこの辺りは来ないみたいだけど、ところどころに見覚えのある蹄。


「ウーマはこっちのほうまで来ているのね」

「走っているだけのようだがな」


そうみたいね。

ウーマは広範囲で動くなあ。


「もう少し先あたりに開けた場所がある。トライデントタウロスはそこにいる」


もうちょっとか。

もう、一時間以上、シリウスで走っているから、寒いよ。

風よけしているから、そうでもないけど、やはり凍ってきそう。


開けた場所は、水場だった。

草が枯れかかっているけど、かろうじて生えている。

トライデントタウロスは、群れないけど、10頭ほどいた。


「群れではないのよね?」

「ちがうな」

「これでこの森にいるのは全部?」

「少ないほうだろう。寒いから違う場所にも行っている」

「それなら、全部とってもいいのかな?」

「かまわないだろう」


そういえば、アイテムに、トライデントタウロスのミルクっていうのもあったよね。

あれって牝牛よね。

・・・飼えないのかな?


「飼育するのか。・・・集落ではできそうだが、それならテイムしないとだめだろう」

「そうよね。いいわ。あきらめよう。このお肉っておいしいのかな?」

「ゲームの中では味はわからないからな」


でもきっと、定期的に出ていたのだから美味しいのだよね。

牛の丸焼きがいいわ。

一度、食べてみたい。


「シリウス、ベヒー、あまり傷つけないように倒してきて」


この仔たちは、魔法の下限もできるから大丈夫だよね。

私がやったら丸焦げだし。

もちろん私も倒すよ。


剣を抜き、向かってくるトライデントタウロスに向かう。


「秘儀、一閃・・・なんちゃって」


単なるスキルだけど技名出したかっただけよ。

アラサーのおばちゃんもこういうとこは中二病。


牛の首切り落としちゃったけど、仕方ないよね。

手加減難しい。


10頭が仕留め終わったので、早速、収納。

さあ、帰ろう。

寒いし。


「海にこのまま連れて行ってやろう」


そうだ。

イッセーシュリンプもだ。


「お願い」


運営さんがうなずいたと思ったら、すぐに景色が変わった。

寒風吹きすさぶ海だ。

海面はあれている。


「ざぶぃい」


これでどうやってイッセーシュリンプとるの・・・

しかも、周りに何もない浜辺だよ。


「海を割る」

「何そのモーゼ・・・」

「海を割るスキルあるだろう。それで少し先まで進めば、イッセーシュリンプ取り放題だ」


ゲーム内だと、網でとらせていたくせに。

海わりのスキルで海を割って、中に入る。

おお・・・

モーセだ。

少し先には、イッセーシュリンプがいっぱい落ちてた。

魚もだ。

全部収納。

海の魚いっぱいだ。


「それじゃ帰るか」

「海はどうするのよ」

「そのうち戻る」


いいのかな、それで。

まあいいや。


まだお昼にもなっていないけど、おなかすいたな。

ご飯食べてないし。

メイちゃんの暖かくておいしいごはんが食べたいわ。


拠点に戻って、トライデントタウロスを四頭だけ置いていく。

みんなが食べる分。

そうでなくても多いのだけどね、魔物肉。


あとは、家で、メイちゃんに作ってもらおう。

楽しみだ。

いつもお読みいただきありがとうございました。毎週水曜日更新しています。今週も更新できた。

誤字脱字報告、評価ありがとうございます。さむいですが体に気を付けたいです。

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