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ワールド・ガイア  作者: 水野青色
76/281

76~レシピはあるけど材料ないんだよ~

お読みいただきありがとうございます。居眠り女主人公、たまには料理、の勉強です。スキルレベルは低いから作れません。

雨季が終わる。

雨の量が少なくなってきたし、やんでいる時間も増えた。

寒さだけが厳しい。


生垣のプラント種は、寒さに強いだろうか。

寒いのなら、何か考えてあげようと思うけど。

こういう時、運営さんがいればわかるのだけどね。

まだ帰ってきていない。


ジャムさんは、シツジローくんと一緒に王都中央部の商店街を見に行った。

きっとお土産もだけど、久々に着た王都中央部を堪能したいのだろう。

遠いからね。


メイちゃんは、夕飯作りに励んでいる。

おっさん二人の食欲がすごすぎて、作っているパンがあっという間になくなるし、どうやら、集落にも届けに行っているらしい。

メイちゃん有能で優しすぎないかな。

あの集落の老人たちでも、寒さは厳しいだろう。

メイちゃんが綿入り袖なし半纏作っていたけど、全員分あるのかな?

そこまで気が回るのって、やはりここが現実世界だからなんだろうな。


暇だから、料理のレシピを見る。

私の料理スキルのレベルを上げるためだ。

ミルクアイス以外、もしかしたら作っていないかもしれない。

私が作ったわけじゃないけども。


中華まんのレシピあるな。

よくコンビニで買って食べたっけ。

夜でもあったし、温かいし、いろんな味が出てたよね。

オーソドックスに肉まんが好きだったけど、ここの豚肉だと・・・いのししだな。

イノシシ肉の肉まんか。

違う肉でもいいよね。

あんまんもいいよね。

小豆がないな。


ドライイーストが必要か。

パンを作っているけど、ドライイーストないよね。

天然酵母を使っているようだし。

ベーキングパウダー・・・

なんだっけそれ。

重曹?

ああ、向こうの世界は、ほんとに料理をするのに何の憂いもなかったんだな。

私の料理の腕以外は。


あきらめよう。

考えてみれば、ここに書いてある調味料だって、全部揃うわけじゃないし。


でも、レシピ眺めてたら、、おなかすいたな。


「メイちゃーん」


呼びかけるとすぐ表れてくれる。

ほんと優秀。


「おなかすいた」

「マフィンを焼いたのでお持ちいたします」


おお!

おやつだ。

外に出ないし、ふすまもしめているから、外の時間なんてわからないけど、おやつの時間なんだね。


「いただきます」


おいしい。

肉まんもあんまんもあきらめるけど、紅茶に合うお菓子はおいしいな。

食べたくなるから、レシピ集はもう見ないけど。


「そういえば、まだ帰ってこないの?ふたり」

「色々見た後に冒険者ギルドによるそうです」

「それじゃ遅くなるかもね。私はごはん別に食べるから」


ここで、と指さす。

あの二人と一緒だと、胃もたれしそうよ。


「かしこまりました。私もここでご一緒いたします」

「ありがとう」


メイちゃんもあの二人と一緒は嫌なのかもね。


夕方も遅くになり、サカイさんも一緒に連れ立って三人で帰ってきた。

どうやらそれで、明日あうはずの、集落のギルドの支部長さんとあったらしい。

そのギルド支部長さんになる人と、来週の初めに集落に向かうそうだ。

冒険者ギルドの転移魔法陣使って、二日かけて・・・

面倒だけど、仕方ないよね。

ここのは使わせてあげられない。


「来週だと、もう冬ね」

「そうだな。まだ降らないといいがな」

「ゆき?」

「初雪が降ると、王国祭が開催されますから」

「王国祭?」

「ご存じではありませんでしたか。初雪は陛下の誕生日なのです」


意味わからない。

決まった日じゃないの?


「それって、もし降らなかったら、その年はやらないってこと?」

「降らない年はないですが、そういうこともあるでしょう。陛下がお生まれになった日、初雪が降ったそうです。神からの贈り物だということで、初雪の日は王国祭が行われるのです」

「ほかの人の誕生日は?」

「王太子殿下は、夏の日の第一日目ですね」

「は?」


本気で意味が分からない。

それって早かったりおそかったりしないかな。

そういうものは気にしないのか。

ここの感覚はわからないな。


「ちなみにあなたたちは?」

「俺は雨季の初めだ」

「春の中日です」

「そうなんだ」

「アイリーンは?」

「プレイヤーは、そういう感覚で誕生日はないかな」

「ないのか」


誕生日なんて昔に忘れたな。


「大体祝うものでもないくらい、生きているからね」

「そうだったな」

「そうでしたね」


何この二人のかわいそうなものを見る目は。

こっちのほうが、設定上では年上なんだよ。

うやまいなさいよ。


「もうどうでもいいわよ。さっさとご飯食べて帰りなさいよ」

「師匠、ひどいですよ。でも、いただいて帰ります」


メイちゃんがすぐに用意する。

私は移動して、のんびりするわ。


でも、王国祭か。

どんなことをやるんだろう。

それまでには、運営さん、帰ってきているといいな。


およみいただきありがとうございました。毎週水曜日更新しています。誤字脱字報告、評価もありがとうございます。書いている途中で眠くなってきてます。

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