5~スライムのデフォルメに意義ありです~
5話目です
まだまだやっとおうちできました
家の機能が動き出すには、スライム核石が必要。
はっきり言って、どのスライムでも変わりはないんだ。
だからまずは川の中。
目の前だ。
水系スライムは、水色なのです。
だから見えにくい。
それは仕方ない。
だけども!
スライムの型、あれはなんだ?
崩れた粘液の塊、の中に、丸い核がある。
たしかゲームでは、某クエストのように、丸いかわいい感じのデフォルメだったはず。
「ちょ…これ、なに?」
触りたくはない。
たしかに粘液状の軟体動物、それがスライムだったけど、そして、その粘液は強酸だったけども。
それでも、核を奪うのを躊躇しない外見だった。
可愛ささえ、目をつぶればだけど。
今、目の前にいるのは、気持ち悪い粘液体だ。
「水スライムです、お嬢さま」
いや、うん。わかってる。
これが、スライムだって。
鑑定したし。
運営さん?これはいったい?
〈うん?ゲーム内なら、形など違うのもよくあることだ〉
いや、そうかもだけど…
粘液体が、水辺を動いてる。
気づかなければ、気にもしないけど、見えてしまったら、気味悪い。
〈スライムは、この世界の腐敗したものや汚物となるものを浄化をするのが役目だから、形などはなんでもよかった〉
運営さん…この世界の神様が言う。
ダメ神だな!
いや、いいのか。それが必要だよね。そうでなければ、森も街も存在できなくなる。
とりあえず、このスライムたちから、核を抜かないとならない。
核石用の核は、いきたスライムから取り出さないとならない。
空間魔法の中にある、スライムグローブを取り出す。
これは、ゲーム内のアバターアイテムで、スライムの核を取り出すことにのみ特出した、スライムの粘液では溶けることのない、装備品だ。
私とメイちゃんとシツジローくんの分。
麻袋もわたす。
3人で装備して、さっそくスライム狩りだった。
スライムは、攻撃しなければ、攻撃してこない。
そのスライムの粘液体に、素早く手を差し込んで、核をつかみ、引き抜くだけ。
簡単な仕事だ。
時間もかからず、かなりのスライム核が集まった。
「結構スライムっているのね」
「スライムは無限湧きしますから。いくつかは、浄化槽に入れておきましょう」
核を抜かれた粘液体を掴んで、シツジローくんが浄化槽に持っていく。
そのまま、粘液が浄化槽の中に沈んだ。
核もないのに、まだ動くそれは、他の粘液とくっついたと思ったら、普通に動き出した。
核ができるらしい。
無限湧き、すごいな…あ、ふえた。
「このスライムは、お嬢さまの使役獣になりましたよ」
な…んだと?
スライムを使役?
そんことできるの、知らなかったよ。
よくそんな知識があるなぁ。
〈ドールには、ゲーム内の基本知識がインプットされているからな〉
なるほどね。
私じゃなくて、お家のこと全般をする、2人の使役獣にすればいいのに。
「わたくしたちも、お嬢さまに使える身ですから」
ですよねー。
まぁいいや。
どうせ、浄化槽から出さないだろうし。
家で出る、ゴミや汚物全般がの処理が、このスライムの仕事だものね。
浄化槽の中には、20匹前後のスライムを住み着かせることになった。
核石作り。
ここからが本番だ。
家の一室。
錬金部屋。
私たちプレイヤーは、錬金術師だからね。
とりあえずなんでも作る。
核石もその一つだ。
まずは、各種魔法をそれぞれの核に送り込む。
核が光を放って、魔法核の出来上がり。
まだスライムの軟体性をもっている。
その核を切り刻む。
…運営さん、私がゲームの時に記録してた錬金帳は、どこにあるのかしらね。
「その本棚になければ知らん〉
こいつ!いいかげんだな!
錬金部屋の本棚は、私がゲームをしてた時に集めた本がつまってる。もちろん、ゲーム内のアイテムだ。
あとは、記録帳などもある。
記録帳をいくつかさぐる。
あった。
錬金レシピ。
錬金術道具の秤で、切り刻んだ核を、レシピ通りの重さにした。
水と火のスライム核石をつくるための、比重だ。
その後、錬金術の魔法陣にのせる。
陣に魔法を送ると、核が溶けあい、拳ほどの大きさの石ができた。
この石を割って、研磨したものが、核石だ。
研磨は、器用な2人にまかせる。
私だと、綺麗な石にならないから。
私はその間も石を作り続けた。
夕方も遅くなった頃、ようやく全てが核石になった。
それぞれを、必要な箇所にはめていく。
ぐうぅ…
私のお腹は正直者だから、いい音がした。
「お嬢さま、台所が使えますので、今から急いで支度します」
メイちゃんがすぐに夕飯のしたくにとりかかる。
でも肝心の材料は、肉しかないけども。
それでも、メイちゃんの料理はおいしくて、満足して、眠気。
今日こそお風呂…
思いながら、ベッドに横たわった。
もうダメ。
眠いです。
おやすみなさい、運営さん。
今日も疲れた。
今回いつもよりみじかいです
すみません