45~侵入者~
お読みいただきありがとうございます。
先週、今週分を間違って投稿してしまいました。なので、先週は一話多いです。
運営さんがお仕事でいなくなって数日。
まだ帰ってこないし、雨量も少ない。
「拠点に戻ろうかな」
たまにはあちらで狩りでもしたいな。
肉類は、使役獣たちがたくさん集めてあるので、足りないことはないけど。
たまには自分で行きたい。
「ちょっと戻ってくるね」
二人にいって、戻る。
拠点のほうは水不足になっていないみたいだ。
スプリンクラーも止まったままだし。
なんでだろう。
戻ると、みんなのお出迎えがあった。
見ないうちに、キドナも成長していたけど、相変わらず、プラント母さんにくっついている。
でも降りられなくなってベヒーがつかんでおろしたりしている。
楽しい光景だ。
「みんな、今日はたまには森に行こうと思うのよ」
いえばついてくる。
ウーマはもう森に行っているようで、あちらこちらから阿鼻叫喚の声が聞こえてくる気がするけど、気にしないでおきましょう。
この森の生態系だけは壊さないでほしいわ。
走り回っているだけなのに、ひき殺していくものね・・・
プラント母さんは相変わらずの留守番。
キドナを連れて、どれほど強くなったのかみたいな。
拠点から出ると、森の濃い木々のにおいがする。
こちらも枯れている場所はほぼない。
やはり、王都のほうだけなのかな。
進んでいくと、ここに来た時に出たワイルドキングボアの群れがいた。
シリウスとしーちゃんとベヒーが早速倒そうと身構える。
「まちなさい。キドナの力を見るって言ったでしょ」
三匹を止め、キドナに行くように命じる。
キドナは張り切ってワイルドキングボアに体当たりしていった。
ぐぎゃー
ワイルドキングボアの体当たりで、キドナが吹き飛ばされる。
ダメだったか。
「しーちゃん、キドナを確保。シリウスもベヒーも、あのイノシシやっちゃっていいよ」
すぐさま、しーちゃんがキドナを連れてきた。
まだまだレベルが低かったか。
少しずつ戦闘にもならせていかないとね。
ポーションをかけると、キドナは気が付いたように飛び起き、私につかまってくる。
「怖かった?でも大丈夫だよ。ほら、みんながやっつけたでしょ。キドナもそのうち強くなろうね」
その言葉に、キドナは首を横に振る。
震えているようだ。
トラウマになっていないといいけどな。
この仔はそういえば、目の前で私に親を殺されてしまったんだった。
戦いもあまり好きではないかもしれない。
スライムと一緒で拠点で過ごさせているだけのほうがいいのかな。
しばらく森を探索していたら、ウーマがやってきた。
満足した走りだったのだろう。
そのまま帰る。
拠点に戻ったとたん、キドナはプラント母さんに上っていった。
「プラント母さん、キドナをよろしく。キドナは拠点からあまり出さないから」
わかったようで、触手が降られる。
もう昼を過ぎている。
拠点の家の外に、メイちゃんがバーベキューの用意をしていた。
肉は先ほどかってきたワイルドキングボアだ。
イノシシ飽きたのですけどね・・・
牛も少なくなったし、そろそろ違う肉も食べたいです。
あとおさかな。
プラント母さんがつってきてくれたようだけど。
わたしじゃなぜかつれないんだよな。
釣りスキルマックスのはずなのに、釣りがいまだにへたとは、どういうことなのかな。
シツジローくんも来て、久しぶりにみんなで食事だ。
運営さんがいないのはさみしいけど、本来ならこれが正しいのだしね。
拠点の野菜もおいしいし、のんびりだ。
「そういえばお嬢さま、王都の家のほうの生け垣に、侵入者が引っ掛かっていましたがいかがされますか」
シツジローくんが何でもないことのように言う。
郊外にある家だから、時々犯罪をもくろむ者たちが侵入しては、生け垣に絡まる。
意識がなくなってたりするから、中のものが吸い取っているのだろうな。
末恐ろしいセキュリティだよね。
でもいつもなら、警備とかに引き渡しに行くのに、珍しいな。
「なんで?」
「エルフの子供でしたので」
こども?
エルフの子供が何の用?
あ、精霊の命の木か。
「それじゃ戻りますか。子供はどこにいるの」
「そのままひっかけておいてあります」
ああ、まあ、いいか・・・
苦笑してしまうが、突き出さなかっただけ、何かあると思ったのだろう。
シツジローくんにとっては、どうでもいい存在でもあるしね。
「一応、エルフなので、図書館に使いを出しておきました、知り合いがいるようならばいいのですが」
王都にすんでいるのだろうエルフなら、知っている可能性もあるのか。
「ありがとう。さっさと戻って、子供は保護しておきましょう」
メイちゃんが段取りがいいので、先に帰らせる。
片付けはシツジローくんが担当だ。
王都の家に戻ると、確かに、玄関ではないほうの生け垣に、エルフの子供が絡まっていた。
きちんと玄関からくれば警戒されないのに、なんでここから侵入を試みたのかな。
子供を受け取ると、少し待つ、
まだしばらく眠っているだろうな。
玄関チャイムの音。
メイちゃんが中に一人のエルフを通してきた。
この前図書館にいた男性エルフだ。
「すみません。エルフの子供がこちらにお邪魔してしまったと聞きました」
「ああ、うん、このこ」
寝かせている部屋に案内する。
「タリヤ・・・」
やはり知り合いらしい。
「申し遅れました。わたくし、王立図書館で支所をしております、エリヤスともうします。こちらは、タリヤでございます」
謝罪をしながら、自己紹介だ。
わたしも名乗る。
「この前来ていただきましたよね、図書館に。人はめったに来ないので覚えております」
「ところでなんで、この子はこの家に侵入しようとしたの?」
「実はタリヤは昨日この王都中央部についたばかりで、目的を聞いておりません。今日は連れ帰り、また改めて、お礼とお詫びをしにまいりますが、よろしいでしょうか」
「そうなんだ。…わかりました。シツジローくん、送って差し上げて」
事情は分からないけどそのうちに来るのなら、それでいいや。
子供じゃ引き渡したくないしね。
二人が家を辞したころには夕方だった。
当たり前のようにサカイさんがご飯を食べに来た。
ほんとになんなのよ。
今日はよく動いたし、眠いわ。
ゆっくり寝ましょ。
「おやすみなさい」
お読みいただきありがとうございました。
毎週水曜日更新しています。
エルフの子供の目的は、次に書こうと思いますが、更新が遅れたら申し訳ございません。




