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ワールド・ガイア  作者: 水野青色
37/281

37~サカイさん行方不明~

いつもお読みいただきありがとうございます。

水曜日毎週更新です。

居眠り女主人公、まだ起きてます。

夏が始まった。

月の初めもやはり雨は降らない。

暑さで外に出たくない。


サカイさんは、あれから見ていない。

いやし草を取りに行ったのだという話だけは聞いた。

この辺りじゃ生えないし、どこに行ったのかな。

それよりも副ギルドマスターがギルドにいなくてもいいのかな?


「お嬢さま、冒険者ギルドからのお手紙です」


メイちゃんが封書を持ってやってきた。

王都中央部の冒険者ギルドの刻印がされている。

ペーパーナイフで切る、何て上品なことはしないで、はたを破って中を見た。

王都中央部望遠者ギルドへの呼び出しの手紙だった。

ギルドマスターのガルガンギ=ガージスの署名が入っている。

ガルガンギ=ガージス?と一瞬思ったが、そういえば、がるがるさん、そんな名前だったよね。

何のようなのかな?


「ねえ、運営さん、私、冒険者ギルドに呼び出される覚えあったかな?」

「片手程でしかいってないのに、やらかしていたのか?」


私がききたいんだけど…

とりあえず行くか。

シツジローくんと運営さんを共につれ、冒険者ギルドに向かう。

冒険者ギルドの中は、今日も混んでる。


「どうすればいいのかな?」

「職員の方に、手紙を見せれば取り次いでいただけるのではないでしょうか」


そうか。

依頼を受けるわけでも出すわけでもないから、並ぶよりは、その辺の人を捕まえて聞けばいいのか。

ナイスだよ、シツジローくん。


早速その辺りにいる職員さんらしき人を捕まえて、手紙を見せる。

少々お待ちください、との言葉で、椅子で待っていることにする。

待って数分、がるがるさんがやってきた。


「ご無沙汰してます、がるがるさん」

「ガルガンギ=ガージスだ。まあいい、部屋に来い」


態度でかいおっさんだな。加齢臭も半端なさそうだし。

あの執務室、入るのやだなあ。くさいし。


「ここじゃダメなんですか?」

「聞かれたくない話だ」


仕方ない。

置き型の消臭剤作って持ってくればよかったわ。


執務室に入ると、ソファに促された、

少しして、女性がお茶を運んできて、去っていく。


あれ?

サカイさんがいないな。


「がるがるさん、サカイさんは?」


あの人副ギルドマスターよね?

ここで一緒に仕事しているのよね?


「今日話したいのは、そのサカイのことだ」

「サカイさんがどうかしたの?」


全くわからないわ。


「しばらく前に、そこの執事が、サカイに伝言をもってきただろう。その前からずっと休んでいたのだが、急に、さらに長期休暇を願い出た。何を言ったんだ?」


知らないわよ。・・・なんだったかな?


「シツジローくん」

「はい。お嬢さまから伝言を預かり、いやし草を、ご自身で採取してくるよう、サカイ様に直接お伝えしました」


そうだった。

でもそれが何の関係が?


「この辺りにはいやし草はない」


知ってる。

だから取りに行ったんじゃないの?


「いやし草が生えそうな場所がこの辺りにはなさそうだものね。郊外ならあるでしょ」

「何日かかると思っているんだ?あいつがいないせいで、仕事がはかどらない」


そんなの知りません。大体サカイさんに長期休暇の許可を出したのだって、がるがるさんでしょうに。


「そこで頼みがある。サカイが戻ってくるまで、その執事を借り受けたい」

「は?」


何言ってんの、このおやじ・・・


「お前のとこの執事は優秀そうだから、サカイの代わりも務まりそうだ。そもそもサカイに材料を取って来いといったのはお前なのだし…」

「あのね、ばかなこと言ってんじゃないわ。そもそも材料を自分で用意するなんて、錬金術をまなぶための基本よ。それをいつまでもうちにある材料でやらせてほしいってほうが間違いなのよ。それがいやなら、私みたいに、依頼を出せばよかったのよ」


ものすごい嫌な顔で言ってやるわ。

なんなのこのおっさん。


「頼むよ。行方が分からないんだ。今まで長期休暇でも行く先は告げていたのに、今回は、いやし草を探しに行く、とだけだったし。あいつは戦闘はからっきしなんだ」


どういうこと?

副ギルドマスターよね?


「頭脳で高官になって、ここに配属されたんだ」

「そうだったんだ…」


どうりで何をやっても下手だと思ったわ。

デスク専門だったか。


「親戚だし、妻も心配している」


そういえば、奥さんのお兄さんなんだっけ。

それの行方が分からないじゃ、心配だろうけど。

だからと言って、シツジローくんを貸すいわれはないな。


「冒険者に探してもらえば?」

「それはもう依頼してある。口が堅くて信頼できる奴らだ」

「それなら問題ないじゃない」

「書類仕事がはかどらないんだよ」


脳筋だったか、このがるがるさん。


「シツジローくんがいいっていえばね。一週間だけ貸してあげるわ」


どうする?とシツジローくんを見ると、呆れた顔をしてがるがるさんを見ている。


「てつだってあげる?」

「仕方ありませんから」


あくまでプレイヤーの子孫を名乗るサカイさんのためには協力をしてくれるらしい。

全く手のかかるおっさん弟子だ、


「恩に着る」


早速書類の山をサカイさんの机に置いていく、がるがるさん。

いなくなってからほとんどが未処理らしい。

あきれるわ。


「夜になったら帰ってくるのよ。がるがるさん、高くつくわよ」

「承知いたしました」

「わかった」


一礼をして書類に向かうシツジローくんを置いて、運営さんと帰る。

まったく。

夏の暑いときに、うんざりするわ。


「運営さん、なにかかって帰りましょ」

「そうだな」

「運営さん、サカイさんがどこにいるのかわかるんでしょ?」

「しっている」

「聞かないけど、けがとかしないように見ててあげてね」

「いいだろう」


運営さんはこの世界の神様だから、わかっているらしい。

私は知りたくもないけど、困ったものだと思う。

夏の一週間の間で帰ってくるかな?


夜に帰ってきたシツジローくんに報告を聞き、終わる。

ほんとにほとんど手を付けてなかったらしい。

一週間で終わるのかな?


気にしても仕方ないから寝よう。

なんだか疲れたし。




サカイさんの行き先話はそのうちかきたいと思います。

まだまだ続きます。

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