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ワールド・ガイア  作者: 水野青色
34/281

34~内装は、メイちゃんにお任せだ~

お読みいただき、ありがとうございます。

居眠り女主人公、起きてます。

王都中央部の家は、着々とすめるようになっております。

家具が必要。

クローゼットはウォークインだけど、ほかは必要なんだよね。

テーブルとか、椅子とか…

あと何かな?

ベッドは必需品。

ふかふかのクッションはメイちゃんに作ってもらうから、材料は買ってこないとね。


なので、今日のお出かけは、家具屋さん。

どんな家具があるのかな。


高級なものはいらないけど、どうやら、王都中央部は、どこも高級なものらしい。

新しいものは、全部お値段が高い。

そして、従業員も態度がよくない。

貧乏人は来るなってこと?


話しぶりでは、リサイクルショップもあるらしいけど、それは嫌。

どうしようかな。


「スキルで作ってしまえばいいのではないでしょうか」


家具作成スキルか。

確かに極めているけど、材料買ってきて作るのよね。

釘とかあるのかな。


「どういう場所に行けば売っているのかな」

「また、スキル想像力で作ってしまえばいいだろう」


そうなんだけど、それだと、私が好きな形にしかならないじゃない。

私の家具はいいよ?

でも、メイちゃんやシツジローくんのは、どうするのよ。

運営さんは自分で作ってほしいわ。


「しょうがないな。伐採してくるかな。釘とかは、シツジローくんたちが、どこかで調達してきてくれる?」

「かしこまりました」

「布も」

「拠点のものを複製してくればいいんじゃないか?」


その考えは忘れてたわ。

そうだよね。

家にあるものはコピー可能だったわ。


「ふっ、しってた」

「うそをつけ」


まあいいわ。

拠点とつなげて、サクサクと複製してきましょう。

錬金道具は複製しないといけないんだしね。

スキル魔法って便利よね。


拠点に戻ると、王都中央部よりも乾きがひどかった。

使役獣たちは、相変わらず、スプリンクラーのとこで水浴びだ。

プラント母さんも、心なしか元気がない。

川も水量が少なくなっているようだ。


「ここまで乾くものなの?」

「今年はひどそうだな」


私自身は、こちらに来るのは初めてなんだから、この世界がどれほど乾くのかは知らない。

乾季も経験したことがない。

でも、これはひどい。

だんだんこの乾きが王都中央部にも広がると思うと、水魔法の使い手が、重宝されるのもわかる気がした。

家具類を複製した後、王都中央部の家に戻る。

馬車自体は、倉庫兼食糧庫に入れてあるから、そこから出入りしているから、見られる心配はない。


各自の部屋に、必要な家具を置く。

とはいえ、私の部屋は、ベッドと机といす、ソファとテーブルくらいだ。

ほかの部屋もそうだ。


「運営さんのはどうする?」


運営さんは、どこからか、家具を出してきた。

それを部屋の中に配置している。


「仕事部屋?」


なんだか、冒険者ギルドで見た、ギルドマスターの執務室みたいだ。


「ここでも必要なことはやらないといけないからな」

「それもそうね」


後は、居間とか客間とか、キッチンに必要なものとか買いに行かないと。

庶民のものでいいのよ。

ちゃぶ台は、家具屋にはなかったから、作ることにしないと。

そのために、何本か伐採してきたし。


拠点の不思議は、伐採した木が、もう、生え変わって、大木になっていたところよ。

あの森、おかしいんじゃないの?


「魔力が空気中に満ちているこの世界では、特にあの森ではおかしいことなどない。大体にして、なぜ、国境が森なのかを考えるとわかる」


確かに、あの森は、国境の境目にある。

どちらにも属さない。

魔力が満ちている場所で、魔獣が多くいる場所。

国境の森、どちらかの国があそこを所有していたとしたら、どうなんだろう。

魔獣があふれ出たとき、どちらかの国のものだった場合、そこを所有する国の責任となる。

それを回避するために、あの森自体は、どの国にも属さない、不可侵な場所なのだという。

人間の都合だ。


だからと言って、木がすぐにはえてくるものおかしいんだけど?

そこの説明はないようだ。

魔力が関係するのかな?

使えるんだからいいけど。


「それでは、お嬢さま。私たちは買い物に行ってまいります」


メイちゃんとシツジローくんが、礼をして去っていく。

こまごまとしたものを買いに行くようだ。

私はちゃぶ台づくりをしないとね。

スキル:想像力で、だけど。

ああ、座布団ないな。

メイちゃんが帰ってきたら、作ってもらおう。


夕方になり、宿に帰る。

メイちゃんが夕食の準備を終えて、早速、マットや座布団づくりを始めてくれる。

小さな窓用のカーテンや、中庭に面した窓のカーテンも、メイちゃんが手作りだ。

そんなメイちゃんのために、スキル:想像力で、足踏みのミシンを作った。

電気が通ってないから、確かこんな感じという、昔見た資料を思い出して、作った。

早く作ってあげればよかったよ。

最初は戸惑っていたけど、すぐに使い方が分かったらしい。

音や振動があったら迷惑になるので、防音、耐震魔法の空間を作り、そこでやってもらっている。

サクサクと作り上げていく様子は、さすがメイちゃんだ。


私ももちろんできるよ?

ただちょっと、うまくいかないだけよ。

極めているからという意味では、何かが違うのよ。

生活魔法って、微妙な調整が必要だよね。

不器用なわけじゃないのだよ、うん。


夕食の後は、私は寝る。

魔法使うと眠くなる体質、どうにかしたいものだ。

最初のころは、何もしなくても寝てたけど。

まだ、惰眠がついているのかな…


朝は意外と遅かった。

あ、意外でもなかった。

いつものことだった。


王都中央部の家に行く。

いってすぐに、まずは、精霊の命の木に、水と成長魔法。枯れてしまっては困る。


メイちゃんのすごいところは、頼んでおいた縫製のものを、一晩で全部作ったところ。

何この娘、万能なお姉さんだよ。

どこに出しても恥ずかしくないね。

シツジローくんのお嫁さんだけど。


ソファのクッションや、ベッドのマット、シーツはもとより、カーテンも、座布団もある。

座布団なんて、10枚もあった。

そんなにお客様用必要かな?

客用のベッドも完璧だ。


カーテンの取り付けは、カーテンレールを私が作ったら、シツジローくんが取り付けて、カーテンをかけていく。

これで、外から中が見えることはない。

中からも見えないけど。

下駄箱も、複製したものが置いてあるし、スリッパは、メイちゃんが柔らかいルームシューズみたいなのを作ってくれた。


後は、住んでから必要なものは取り揃えればいいかな。


各部屋が整っても、一番大事なのは、スライム核石がないと、トイレやお風呂が使えないこと。

なので、まだ先だ。

拠点ですこしだけスライム狩りをしてきたけど、足りないしね。

でもこれで作るのは水の核石。

まずは、木の周りに、溝を作って、水を循環させようと思う。

少なければ、木が吸い上げた分であふれることもないだろう。


土魔法で、溝を作る。

あまりいいスライム核石じゃなくていいので作ると、溝の中に置いた。

そこからあふれる水は、ゆっくりと溝の中に広がった。

溝の上には、金属で作った、ふたをする。

網目状だから、流れも見えるしね。

溝は、そこだけじゃなく、垣根のほうにも流れるようにしないとね。

垣根のとこにもふたをして、何とか完成。

この乾季の中、豊富な水が出てくるのはいいことだわ。

木の横に小さな池も作る。

池は、循環した水が最終的にたまる場所にした。

ここにも網目状の金属のふたをする。

この池がいっぱいになるころには、次のスライム核石ができるといいな。


今日できることはこれくらいかな。

宿に戻らないとなぁ。

でもそろそろ宿を出て、馬車で拠点とここを往復して過ごしてもいい気がしてくる。

ここまでくる時間ももったいないしね。


「そろそろここにすみ始めましょうか」

「かしこまりました。では、宿を引き払ってまいります」

「明日でいいよ。今日は一応、宿に帰るよ」


行動が早いから仕方ないけど、焦るわ。

でもまぁ、これで、心おきなく、家にいられるようになるし、寝ててもいいわね。


宿で、引き払う旨を告げ、その日は泊まる。

明日には、家に行けるわ。


「おやすみなさい」





いつもありがとうございます。

まだまだ続きます。

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