271~久しぶりの家~
王都中央部の家に来るのは、本当に久しぶり。
いやし草はサカイとエイトとスズランが綺麗にしてくれてたらしい。
きちんと剪定されてる。
周りの生垣は、本人?たちが綺麗にしてるからいいか。
中は、メイちゃんやシツジローくんが綺麗にしてくれてるし、エイトに住んで欲しかったけど仕方ないよね。
くつろいでいると、サカイがやってきた。
「師匠、きました」
昼過ぎ。
サカイは、うちに来るために、夜勤にしたらしい。
昼間は、ガルガルさんが対応しているそうだけど、書類はほぼ夜に残してあるそうだ。
ガルガルさんと交代して、仮眠をとって、私の起きる時間を考慮して、昼過ぎに来たのだそうだ。
エイトとスズランも一緒にきた。
冒険者の仕事、いいのかな。
「師匠、きました」
「ねーちゃん、久しぶり」
「ししょー、久しぶりです」
3人との挨拶もそこそこに、まずはおやつよね。
「やっぱりメイさんのおやつは美味しいです」
エイトが嬉しそう。
プラム郷にいないから、食べられないものね。
「おやつタイム終わったら、今までの成果、みせてね」
そこからよね、初めは。
錬金道具は、外に出しておく。
失敗してもいいようにね。
シツジローくんが用意してくれてる。
できる執事は違うわね。
それにしてもいい食べっぷりだわ。
若い2人はいいとして、おっさんもそんな食べるのか。
見てるだけで胸焼けだわ。
外での錬金は、そんな失敗するものはなかった。
基本のポーションだからかな。
中級まで作れるようになってたのには驚きだけど、エイトもスズランも、自分で作らないと、薬がないから、らしい。
それくらいの向上心、持って欲しいわね、サカイ。
「そういえば、ねーちゃん」
「ん?」
「王都中央部に、石鹸屋あるだろ。その石鹸て、他でも売ってるの?プラム郷と王都の店以外」
石鹸屋か。
そういえば丸投げだったわね。
「売ってるとしても、ジューノさんの店のはずだから、こちらの方にはないわね」
「だよな。この前行った街で、プラム郷の石鹸と同じものが、ここより高値で売られてたから」
「え?」
あ。
そういえば、盗まれた石鹸の行方、わからないままだったかな。
3人に、こう言うことがあったと話しておく。
その石鹸が、それなんだろうけど、もうだいぶ売れてしまっただろうし。
話を聞いたシツジローくんが出かけたので、きっと警察…ないか、そういうとこに言いに行ったのだと思うし。
今は、この3人の指導だな。
あー、めんどくさい。




