264~何も無いのか~
矢印の方向に向かっている。
それは間違いない。
なのに、いつまで経っても、その矢印の目的日つかない。
だだっ広い草原だからなのかもしれないけど、ここまで何も無いと驚く。
ウーマのスピードで、もう、半日以上走っている。
ウーマは喜んでいるけど、そろそろ休ませないとね。
日もくれてきたし。
何も無い草原の中、馬車を停める。
従魔たちも外に出て、走り回り始めた。
「あまり遠くへ行かないようにねー」
私の声は聞こえてないだろうけども。
あの子達は自由気ままだからね。
ロスもくっついていってる。
従魔なのにご主人いなくても自由だわ。
いいのか、それで。
この子が進化したら、ケルにゃロスになるのかしらね。
そしたら、サカイから譲ってもらおう。
ちょっとワクワクだ。
「いつになったわれのタマゴは見つかるのかのう」
空の人がため息を付いているけど、私のせいじゃありませんから。
私だって、やりたいことを一旦多いて、こちらを優先にしてあげているのだから、文句言うな。
外で伸びをして、矢印の方向を眺める。
何も無い。
この姿になってから、目は良い方なので、とおくまでいわたせるのだけど。
結構大きな矢印になったから、近いとは思うのだけどね。
「お嬢様、こちらに」
椅子とテーブルには、夕食の用意。
この匂いで、みんなも戻ってくるだろうし、さっさと食べて、寝よう。
いつも寝てるだろうって言われても、私は寝ないと体が持たないんだよ。
結界張っておけば、魔獣も来ないしね。
ここはどれほどの広さがあるのかな。
ほんと早く帰りたいよ。




