表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ワールド・ガイア  作者: 水野青色
254/281

254~とあるはなし~

詐欺師さんたちの話を聞く。

詐欺師さんたちは兄弟だそう。

そして、ライオン獣人兄弟。


「自分はライオネル、弟はリオンといいます」


ふむふむ。

わかりやすいね。獅子兄弟だ。


兄ライオンと弟ライオンか。見た目は勇ましくないけどね。


「自分たちは冒険者をしていまして、故郷のダンジョンにもぐった時のことです。

故郷のダンジョンは、アンデットばかり出る階層がありまして、そこで苦戦をしていた時のことでした」


アンデットなんて、光魔法か、聖水あればすぐに倒せるんだけどねぇ。

ダンジョンだから、リポップするけどね。


「そこで偶然隠し部屋を発見しまして。・・・そこにあった宝箱に、瓶に入った粉がありました」


あー・・・

なんとなくだけど展開読めたわ。


「その瓶をあえたとたん、粉が飛び散りまして・・・」


気づいたら弟がアンデット化していた。

でも、意識は普通に保てているので、なんだかわからない。

身体は腐った、しゃべることや食事をできなくなってしまったが、腐ったにおいもしなければ、体が今以上に崩れることもない。

何かの呪いなのかと思い、まじないしに見てもらったところ、プレイヤーの遺物だと判明した。


「それで、サカイ領の近くで、錬金術まがいのことをしながら、プレイヤーを探していたのです」


サカイ領は、プレイヤーが作ったとされるから、プレイヤーがいるか、もしくはこの呪い?に似た何かを解くためのヒントがあるかと探していたらしい。


「お願いです!あなたプレイヤーですよね?弟を治してください」


土下座する兄ライオン。

目のまえには困惑するサカイ。

まあ、サカイはプレイヤーの養子の子孫なだけで、プレイヤーではないしね。


「・・・申し訳ありませんが、プレイヤーはわが師匠であり、私は違うのですよ」

「なら!ならその師匠様をご紹介願いませんでしょうか!」


おお、必死だ。

サカイが困った顔でこちらを向く。


「うん、いいよ。治してやろう」


どうせそれ、ゾンビパウダーだしね。

解除薬ならある。

ゾンビパウダーは、対象物をアンデット化するための粉で、よく、罰ゲームで使われてた。

ゾンビ化してほかのプレイヤーから逃げ惑う、という罰ゲーム。

死なないからこそ、できるゲームだ。

一定時間がきて解けるものではないから、解除薬でゾンビ化解除するからね。

追いかけっこみたいなものか。

逃げるのがアンデットというところが、プレイヤー独特だと思うけど。

ちなみに、魔獣に使うと、聖水で倒せるので楽だと重宝されてた。


「師匠です・・・」


サカイが私を紹介する。


「え・・・プレイヤー・・・?」

「はい、プレイヤーです」


ごそごそと空間魔法の中を探る。

たしか、ここに・・・

ああ、昔すぎて、ダメになったからなくなっているのか。

ん?

材料はあるみたいだし、作るか。


「あなたたちさ、それが解けたらどうするの?」


材料を用意して、魔法陣用意。

うん、大丈夫そうだな。


「・・・今まで錬金術もどきをしていましたが、もし可能なら、やってみたいです」

「そう。わかった」


あ、できた。


「ほら、振りかけなさいな」


解除薬も粉なんだよね。

あ、でも、外でやってね。

馬車の中に粉を飛び散らせないようにね。


兄弟とサカイを追い出して、メイちゃんに食事の用意をさせる。

おなかに負担をかけない、すぐに食べられるものを作ってもらわないといけない。

なぜかというと、ゾンビ化が解除されると、ものすごくおなかがすいているからなのよ。

ゲームの中だったから、飢餓状態というのになってたんだけど、現実、何も食べてないんだろうから、死にかけよね。

シツジローくんにはポーション持っていかせたから、死にはしないだろうけど。


数分後、おなかをすかせすぎて倒れた弟ライオンを抱えて、サカイとシツジローくんと兄ライオンが馬車に乗ってきた。


「ほら、ご飯だよ」


いうや否や、弟ライオン、がっついている。

うん。

食べられるなら大丈夫だ。

今は食事を見守っていよう。

しかし、獣人手本とよく食べるよね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ