253~まあ想像はできてた~
宿でダラつく。
サカイには、あれくらいでは練習にもならない、とやらせてる。
馬車の中で、だけど。
ノックの音。
あー・・・来たのかな。
メイちゃんが返事をして対応。
宿の人だった。
客がみえてる、とのこと。
部屋に案内していいかときいてきた。
きちんとそう言うとこ、教育されているのにびっくり。
私たちが下に行くことにした。
階段途中で見えたのは、やはり詐欺師さんたち。
いや、わかってたんだけどね。
私が降りて行ったけど、サカイの姿が見えないのに詐欺師さんたちが困惑してるのをみてとれた。
「呼ばれてきました。何のご用でしょうか」
「あ、いや、あの・・・」
「何のご用でしょうか?」
いや、ほんとはわかってるけどね。
でも知らんふり。
きちんと話しを振ってこないほうが悪い。
「・・・今日、広場で錬金術使いましたよね?」
「何のことでしょう」
私ではないからな。
「男性が・・・」
「外行きましょう」
馬車のある場所に促す。
「サカイ、お客様よ」
「師匠・・・」
疲れ切った顔のサカイも、私が連れてきた二人組をみて、すぐわかったようで、中に通した。
うん。
あまり馬車の中、入れたくないけど、仕方ない。
メイちゃんがお茶の用意。
私はだらけるクッション、ではなく、きちんと座ってる。
「はじめまして、急にお訪ねして、申し訳ありません」
2人で頭を下げる。
「お願いがあってまりいました」
見知らぬ人にお願いできるのって、ゲーム世界の常識なのかな。
まあ、いいや。
私は成り行き見てよう。




