250~銀~
ミスリル銀を作れとは言ったけど、ゴミを作れとは言ってない。
「サカイ、鉄がゴミになる確率が、高すぎ」
「そう言われましても」
そろそろダンジョンから掘り出した鉱石も無くなりそうだな。
まさか、あまりにもできないって思わなかった。
消えるだけならいい。
まさかのゴミを量産。
スライムのご飯が大量にできてる。
「シツジローくんに、取りに行ってもらうか」
ため息。
サカイの技術も向上してるはずなんだけど、まだ無理だったか。
ナナの方が作れるんじゃ?
「すみません」
「まあ、あなたは仕事もあるからね。ナナは遊びの延長でやってるものね」
仕方ないと言えるよね。
シツジローくんが気を利かせて、大量の鉱石をてにいれてきてくれた。
まだ詐欺師さんたちは動いてないようだけど。
なんで錬金術やっているのかも、教えてもらえるといいな。
失敗を繰り返して、安定してクズミスリル銀ができるようになるのは、時間かかりそうだけど、なぜか普通の銀はできてるわね。
「サカイ、あなた、ミスリル銀くらい、見たことあるのよね?」
「ありますよ」
教会にある銀製品は、ミスリル銀で、できているのだと教えてくれた。
聖銀と呼ばれてるくらいだから、教会で重要なものとして使われているんだそう。
知らなかった。
ただの武器の素材としか思わなかったし。
「その銀、ミスリル銀にしてみなさいよ」
銀あるのだから、そこからさらに物質変化をしてもいいと思う。
その方が早いだろうし。
ただ、銀から同じ色のミスリル銀にしても、変わったようには思われないだろうから、考えてものかな?
「やってみます」
「頑張って」
作れるようになるといいわね。
あーあ。
そろそろ暇だわ。




