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ワールド・ガイア  作者: 水野青色
243/281

243~どうしてよ~

洞窟に入ったところで、手に持っているものに、魔法をかける。

ポウ・・・と小さく先のほうがともる。


洞窟に行くまでの魔物は、ほかの冒険者さんたちが結構倒しているので、ほぼ会うこともなかった。

だからか、なぜかその途中で、サカイに小枝を渡された。


「なにこれ」

「師匠に持たせる武器です」

「なんで小枝?」

「剣を振り回されたら、洞窟が壊れるかもだからです」


失礼な。

確かに加減をするのがまだ苦手だけど、そんなことしないと・・・いえないな。

ゲームの中なら、壊れなかったけど、それはあくまでシステムだから。

ここで振り回したら、もしかしたら壊れるの?


「今、あちらのほうは誰もいないと思いますので、小枝を一振りしてください」

「はあ?・・・わかった」


失礼極まりないんだけどなあ。

あとでしばく、サカイめ。


小枝を振り下ろす。


ビュオオオオオオオ・・・

バキバキバキ・・・


え?


なんで目の前の大木がなぎ倒されていくの?

いや、加減したよね?

小枝もボロボロなんだけど・・・


サカイもシツジローくんもメイちゃんも空の人もため息ついているし。


「師匠・・・絶対に剣を振るようなことはやめてください。小枝もだめです」

「ええ・・・」


まあ、はい。

それはこの状況を見て思います、はい。

何が起こったんだろうって思うよ、ほんとに。


なぎ倒された木々は、空間魔法で収納させてもらいました。


「師匠は麦の穂でも持っててください」


なぜかサカイが麦の穂を渡してくる。

なんでこんなの持ってきてんのよ。


「何か振り回したくなったら、それ振り回しててください」

「いや、子供じゃないんだから・・・」


そこまで何かやりたいわけじゃないよ、うん。


「あと、もし鉱石とか取りたかったら、こちらに言ってください。ご自分で採取しようとしないでください。鉱床屈が壊れます」


失礼だな、ほんとこいつは。

だけど、ちょっと思う。

ゲームでやってたことが、ここではできないのか。

加減、真剣にできるようにならないとかな。


そんなわけで、麦の穂が灯り代わりになってる。

振り回すつもりはないけど、なんだか頭が弱い子に思われたと思うのよ、門番さんに。

この中、灯りなくても見えるのだけど、雰囲気ということで。

あ、でも、ちょっと揺らすと、きれいだから、楽しいかも。

麦の穂も悪くないかな。

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