241~ついでに~
依頼を出してすぐ、詐欺師さん…たちではなく、ほかの冒険者がそれを手にしてしまったけど、同じ依頼をいくつも出しておく方式にしてみた。
依頼料は、手持ちに全く響かず。
減っているかしら?
何度目かの依頼で、詐欺師さんたちが引っ掛かった。
その前に冒険者たちが入り口当たりのコボルトは狩りつくしていくだろうから、奥まで行かないとだめだろうけどね。
「ついて行きたい」
「師匠・・・」
何で飽きれた声出すのよ。
いいじゃない。
ダンジョンに遊びに行くくらい。
どうせザコしかいないんだし。
「ピクニックではないんですよ?」
「わかっているって。犬を愛でに行くだけじゃない」
「師匠が入ったら、その犬たちも警戒して出てこなくなるでしょ」
「ひどくない?」
なんて失礼な弟子でしょ。
ダンジョンの魔獣たちは、レベル関係なく襲ってきますー。
大丈夫ですー。
・・・ゲームの中ではそうだったけど、この世界の現実ではどうなのだろう。
まあでもきっと同じでしょ。
「サカイも少しは運動したいでしょ?ずっと錬金術やってても楽しくないでしょ」
「だからってダンジョンではなくていいです」
「だめ」
「どうしてですか」
「私が行きたいからよ」
だから決定。
あの二人の後をこっそりついて行こう作戦開始。
依頼受けてすぐに準備して、すぐ出発、なわけじゃなくて、一日だけ準備時間をくれるそうで、翌日からという期間が設けられてる。
もちろん、討伐依頼も、この日までに帰ってくるとかじゃなく、討伐した日がギリギリでもいい。
冒険者カードに何か魔法がかかっているらしいから。
それがシステム、なんだろうな。
運営さんがいつもひーひーやっている仕事だね。
納品依頼は、最終日に納品してなくちゃいけないけどね。
馬車はそのまま持っていく。
洞窟なので中では馬車に乗ることできないから、ウーマは拠点に帰しておくか。
楽しみだなあ。
ダンジョン。




