233~虫は嫌だからね~
今は、ナナよりサカイより、街。
たまにはカフェとか行きたいし、この街の洋服とか、アクセサリーとかの就航も見たい。
プラム郷にいかせるものがあるなら、知りたいしね。
私はお金があるけど、この世界の常識を知らないから、街の発展がよくわからない。
まあ、プラム郷はいろんな人が来ているから大丈夫とは思うけど。
人が増えるにつれて、仕事も増やさないとだし、産業を知るほうがいいのかな。
あの辺鄙な場所に来るのは、門を通ってきた人か、通って帰る人くらいしかいないのはわかっているけどね。
せめて、元からいる人たちが穏やかに就活してくれたらと思うのは、ぜいたくなんだろうか。
「ここって金属類はどこから手に入れているのかな?プラム郷は、王都の中に出回っているのを、ジューノさんが融通してくれているのよね」
「そうですね。・・・ダンジョンの中は、虫だらけですが、もしかしたら、鉱山になっているダンジョンもあるかもしれませんが」
「そうか。ダンジョン核にきいてみればいいのね」
米も出してくれているんだから、もしかしたら、鉱山くらい持っているかもしれないよね。
「ジューノさんに頼むばかりじゃなく、プラム郷で手に入れることも考えないとだものね」
「そうですね」
そうすると、糸もどこかで手に入るのでは…
「糸・・・」
「糸ですか。・・・お嬢さまは嫌がるかもしれないですが、魔物が吐き出す糸から作られているものがほとんどです」
「まもの・・・」
「はい。糸をはく芋虫系の魔物です」
「ぎゃー!!!!」
虫は嫌だ、虫は嫌だ、虫は嫌だ。
「魔虫糸はとても丈夫なうえ、魔虫が穏やかな性格なので、かうことができるのです。そのため、庶民の服としては、とても安価で手にはいりやすいのです」
「そ・・・そうなんだ」
「特別糸をはく魔虫もいて、そちらは貴族御用達となっているようです」
「へえ・・・」
「麻とかでは作らないのかな」
「あることはありますが・・・」
お勧めできない感じなのか。
でも、それよりも、洋服屋に行きたくないな、今。
「よし鍛冶屋に行こう」
どんな武器があるのか見たいしね。
作れるからいいけどね。
シツジローくんと空の人を伴って、街をめぐる。
いい一日が過ごせたな。




