表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ワールド・ガイア  作者: 水野青色
232/281

232~宿は確保できた~

サカイ領よりは小さいけど、結構大きな街らしい。

入るときに身分証を呈示すると、何か話していた後、暴れないように、といわれた。

何それ。

私は暴れたことなどない。


ここに錬金術師が本当にいるのだろうか。

噂はあちこちであるらしい。

宿を決めて、その宿屋の食堂でもその噂が聞こえたから。

それは確かにすごいうわさ、ではあるけど、私としては疑わしいと思ってる。

だって、この世界、たくさんあるのに、プレイヤーはそんなに来ていないんだよ。

そして、今まで来ているプレイヤーたちは、ほとんど違うワールドに旅立っているという。

こんな簡単には見つかるはずがないよね。


でもそれより先に、サカイのスキル取得。

そのあとに見つけたいので、しばらくは滞在だと思う。


ご飯は、まあ、わかってた。

おいしくないよね。

ベッドも・・・クッション持ち込んだから大丈夫。

こんな硬いのはないわー。

お風呂は、馬車から、拠点に戻るでいいや。

だって、ここも、シャワールームもなく、お湯を有料でもらって体をふくというのがデフォだから。

はっきり言うけど、そんなの無理。


それなら、馬車泊で過ごせといえるのかもしれないけど、たまには宿などにも泊まらないとね。

この世界の文化というものも、味会わないといけないよね。

プラム郷だけじゃわからないよ。


プラム郷も発展しているよ。

鍛冶できる工房あるし、ミシンも作ってもらったから、洋服作る場所もある。

布が、ジューノさんに持ってきてもらうしかないのが、まだまだ課題だけど、機織りとか糸をつむぐとかの技術もあるようだから、糸を手に入れるところが問題なのか。

それは今度ジューノさんに相談しよう。

人手が足りないかと思ってたけど、いつの間にか住民が増えてたりしているしね。

知らない人が多くなったけど、人間も獣人も仲良く暮らしている。

宿の食事も人気らしいから、宿に泊まっている人も住人も、夜にはワイワイしているようだし。

・・・そろそろ私居なくても普通にやっていけそうかな?

でも、まだ、病気とかにはきちんと対応できないよね。

錬金術師が少ないから。

・・・おじいちゃんおばあちゃんと、ナナくらいだわ。

ほかの人たちも育てないとよね。

忘れていたわ。


そういう意味では、この街よりは発展していないよね。

料理はプラム郷のほうがおいしい。

でも、宿は一つしかないし、店として成り立つものがない・・・

宿と冒険者ギルドとジューノさんに委託したものの売上金で、税金は払えているけど・・・

物々交換ばかりで、ほぼほぼお金になってない?

これは将来的によくないわね。

そこも考えないとだわ。


「お嬢さま、その辺りは大丈夫なはずです。門前街まで必要なものを買いに行くものもいますし、きちんと報酬も支払われてます。・・・その辺りは、ジェヌ様たちが、きちんと管理しておりますので、ご安心ください」


そうだったのか。

私は全く考えてなかったからなあ。


「今一番お金があるのは、お嬢さまは当たり前ですが、ナナです」

「へ?」

「ポーションの値段を、ほかの偽ポーションより安くして委託販売しておりますが、ほとんどがナナの作ったものです」

「ナナは暇なの?」


そうとしか考えられないよね。


「友人と遊ぶ、勉強する、家の手伝いをする、よりも多くの時間を、会議所でポーションづくりに費やしているようです」

「なんで?」


まだ小さい甘えん坊さんなんだから、友達とはしゃぎまわってなさいよ。

どういうことなの。


「ナナはポーションづくりが楽しいようです。お金の使い方を知らないようですし、戦い方といえば、ボスが教えているようですが・・・あまり危険なことはさせないでしょう」


そりゃそうだよね。

ボスが森に連れてったりはしているようだけどね。


「ナナには冒険者登録しないようにきつく言わないとよね」

「そうですね」


あの子は自由だけど、箱入り娘だからね。

あまり危険な目にはさらしたくないなあ。


「ですが、錬金術師になるには、素材採取も自力ですよ」

「そうだけどさ」


ナナがもう少し大きくなったら、考えさせるしかないか。

今はまだかわいいモフモフのままでいてほしい。


ちらっと横を見ると、また魔力切れを起こしてうなっているサカイがいるけど、ほっておこう。

この街の探索は、明日からだな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ