230~ちょっと物悲しくなった~
サカイがまだうんうんうなってる。
まだ隣町につかない。
いや、隣町に入るための順番待ちなんだよね。
王都中央部に入りと木みたいに、混んでる。
おおきい街って、結構待たされる。
サカイ領はそうでもなかったのは、鑑定道具がきちんとあるから。
こちらにもあるはずだけど、サカイのは、本物だからなあ。
仕方ないよね。
「明日には入れそうです」
「よかった」
いや、よくないわ。
馬車で寝泊まりばかりだし、そろそろ外で伸びたいし。
「サカイはどうよ」
「・・・師匠、もうだめです」
ん?
あ、魔力切れ起こしそうになってる。
間量操作できるくせに、魔力を抑えて使うことができないのかな。
シツジローくんが教えて・・・
「これは、サカイ様が自分でやらないといけないことです。経験を生かして、後世のものに教えていけるでしょう」
ああ、そうなんだね。
それじゃ仕方ない。
コツを覚えてほしいけど、頑張ってね。
「一度休みなさい。こんを詰めてもできないし、目が疲れて見えにくくなるでしょ」
「は・・・はい」
「メイちゃん、お湯で濡らしたタオルを渡して」
「はい。・・・サカイ様、どうぞ」
「ありがとうございます?」
「目に当てなさい。疲れをとるためよ」
「ああ、はい。ありがとうございます」
サカイが寝転がって、目にタオルを当てて寝てる。
まだしばらくは無理かしらね。
これでうまくいけばナナたちにも覚えさせたいのだけど、やっぱり何か間違っているのかな。
「今日は天気がいいので、外でご飯食べましょうか」
「承知しました」
馬車は止まったままだし、もうすぐ晩御飯の時間だし。
メイちゃんの美味しいごはんも外でもいいわね。
「サカイも少し休んだら、外に来なさい。ご飯だから」
「はい」
メイちゃんがもう、外での食事の用意を始めているし、シツジローくんは、ウーマをいたわっているし。
夕方の風は少し冷たくなってきたかな。
けっきょくガイアに結構な年数居る気がするわ。
メイちゃんの夕ご飯の美味しいにおいが漂っているからか、周りの馬車の人たちが周りをうろうろしてる。
子供連れなんて、子供は・・・
うん。
そばまで来ているわね。
「あなた達も食べていきなさい」
「いいの?おねえちゃん」
「たくさんあるからね。いっぱい食べな」
たまにはいいか。
いつの間にやら周りの大人まで参加しているけど、自分で何か調達しなさいよ。
まあ、材料はいっぱいあるから別にいいけどね。
たのしいけど、なんだかすこしさみしい・・・




