表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ワールド・ガイア  作者: 水野青色
226/282

226~再び行きます~

さらに数日。

ナナは一人でお留守番、ではなく、もう、養女に行っているようなものだから、エイトとビイトの家に住んでるね。

息子二人が家を出て、寂しかったようで、猫かわいがりだ。犬だけど。あ、違う、オオカミだったかな?

獣人はよく食べるのだけど、大丈夫かしらね。

あれでもナナは食べないほうなのだと、マークが言ってたわ。

食費だけでもバカにできないと思うの。

・・・奥さんにお金渡しておかないとね。

あと、獣人一家にも渡しておこう。

ジューノさんにも頼んでおかないと、食料が足りなくなるわよね。

おなかの子のためにもいっぱい食べるのだろうし。

想像はつかないけど。


「そろそろまた、サカイ領から旅に出ましょうか」


サカイ家と行ったり来たりしながら過ごしてきたけど、そろそろ本格的に探さないとね。

こんなに手間がかかるイベントだったかな?ゲームの時。

現実になるとこんなものなのかな。

そのうち空間に入れてある卵も、持ち主が引き取りに来るのか、それとも運営さんに任せていいのか。

困ったものだわ。


「おじょーさま、そろそろ行っちゃうの?」

「そうだね、まだ用事が終わってないしね」

「ナナも行きたいー」

「だめ」

「どーして?」

「ナナはお姉ちゃんになるために、いろいろここでお勉強しないといけないからだね」

「お姉ちゃん・・・」

「いいお姉ちゃんになって、弟妹達と一緒に遊んであげるんでしょう?」

「いいおねえちゃん・・・・」

「そうだよ。だから、いい子でプラム郷で待ってるんだよ。もし、出かけてしまったら、赤ちゃんがいるのに、お母さんがナナのこと心配しすぎて、赤ちゃんが苦しくなってしまうかもしれないでしょう。マークだって、もうすぐ弟妹が誕生するからって、近場の森の中だけにしているでしょ、依頼」

「うん・・・」

「ボスが森の中なら連れてってくれるのよね?」

「ボスはまた、森の中にいっぱい仲間作ってた。あと、動く木がいたよ?」

「動く木?」

「うん。ボスの知り合いみたい」


まさか・・・。

ここのプラントは確かにプラント母さんの種から出来ているんだけど、それが森で発芽しているの?

ちょっと、門番の弦にお伺いたてないといけないわね。


「動く木は、ナナとも仲良くしてくれるの?」

「なでなでしてくれるよ」

「そっかあ。よかったね」


ボスともお話したいものだわ。

でも、ボスは私の従魔じゃないから会話ができないし、動く木がプラント母さんの子供たちなら、何とかなりそうだけど。

今はそれより、旅を終わらせてからだわね。


「ナナは連れていけないけど、ナナはボスと森の安全を守っていてくれるといいなあ」

「むう・・・わかった。おじょーさま、お土産いっぱい買ってきてね」

「わかった。サカイ領の美味しそうなものも、送るからね」

「早く帰ってきてね」

「用事が終わったらすぐ帰ってくるよ。おうちのお掃除しててくれると助かるわ」

「うん」


バイバイ、とさみしそうに手を振ってくれるけど、連れて行くわけにはいかないからなあ。

でも、この旅が終わったら、サカイ領にはポータルで連れて行ってあげようかな。

獣人だからといって差別もされないし、ナナにも広い世界を見せてあげたいしね。


さて。

再び出発しますか。

ちょっとめんどくさいけどね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ