221~思い出に浸る時間なかったな~
起きたとき覚えていたのは、懐かしい思い出と、名前の思い出せないあの子のこと。
あの子は・・・私の管理から外れてしまったのだろう。
私が、現実では、もう死んでしまっているから。
ではだれが次の管理者だったのだろう。
いや、ちがう。
何か違う。
大切なことを忘れている気がする
でも思い出せない。
何だったろう・・・
「お嬢さま、お目覚めですか」
いつものようにメイちゃんに起こされた。
いや、起きてたけど。
「ねえ、メイちゃん・・・」
「はい、なんでしょう」
・・・・・・
なんて説明すればいいのだろう。
メイちゃんは覚えているのだろうか。
いや、覚えているとは思う、けども・・・
なぜか聞いても答えてもらえないような気がした。
「なんでもない。ご飯何?」
「サカイ様に呼ばれております」
「あー・・・面倒だけど、仕方ないか」
ここはサカイの家だものね。
メイちゃんが手伝っているなら、食べられるだろうけど。
今日はもう少し、サカイの家を見て回って、錬金道具も見ないとね。
それの目的のようなものだし、ここ来たの。
空の人、早く探したいといいながら、結構楽しんでるみたいだし。
卵のこと忘れてないよね?
朝の味のよくわからないご飯時間終わり。
ああああああ
めんどくさかった。
サカイ家の錬金術部屋には、私の家にあるのと同じものがいっぱい。
当たり前か。
でも、すぎた科学になりそうなものは封印だねぇ。
というか、ここで使えるのって、サカイとスズランだけじゃないか。
「使えそうなものもあるけど、ここから動かすのって無理って感じだねぇ」
部屋からの持ち出し禁止となっているようだ。
私のだって、コピーをして持ち出しているしね。
使えそうなものだけ、コピーの仕方を教えておくか・・・
いや、コピーを分解させて、きちんとしたものを作らせるようにしよう。
ここのコピーじゃなく、今ある私のでいいや。
サカイ様たちに説明して、終わり。
ああ、でも、一つだけ。
持ち出し可能なのがあるから、それは持ち出すか。
錬金道具じゃないけど、見せてやろう。
どう思うかな。




