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ワールド・ガイア  作者: 水野青色
214/281

214~向かなかったんです~

領館につくまでの間は、宿場町がある、らしい。

うん。

街じゃない。

工房しかない。


「祖スーベニア・サカイが、錬金術師だったため、今でも一応、錬金術は調査されているんです。失われた技術を取り戻すためですけどね」

「サカイ、あなたが錬金術師になったんだから、それを伝えなさいよ」

「まだ、ポーションしか作れませんが」


そうだった、まだ先に進めない。

サカイは、魔力が少ないんだった。スズランのほうが、多い。


「それでも少しは多くなっているような気がするんですよね」

「そうね」


勝手に視るけど、確かに最初の出会いのころよりも増えているわね。

レベルが上がっているからだろうけど。

この旅で、少しずつレベルが上がっているサカイは、一気に上がるわけではないのでレベル酔いはしない。でも、代わりにレベルが上がっている自覚はなさそう。

スズランやエイトに比べれば、まったくもって低いんだけどね。


「なので工房も多いですが、祖スーベニア・サカイが、こぶしで戦うタイプでもあったため、拳術を教える道場などもあるのですよ」

「へえ・・・、あなたは剣よね」

「向かなかったんです」


やはり向き不向きってあるんだなあ。

私はどちらもむかない、というか、日本で習っていたわけではないから、ゲームスキルに頼りっぱなしだしね。

リーチを考えると、拳より剣のほうがいいような気もするし、結局は魔法使っちゃうし。


「今日はこの辺りで泊まりましょうか」

「宿あるの?」

「宿場町ですから、宿もありますよ。武器を買いに来る方も多いので、それなりに発展しているんですよ」


苦笑気味だ。

周り視てもそんな風に見えないんだけど、ちょっと外れると宿が並ぶとか。

料金は、サカイ領の方針で、一律らしい。

高くも安くもないんだそう。

代わりに高級さも安っぽさもなく、全部一律。

宿の従業員も、きちんと教育する施設があるそうで、そこから割り当てられるのだとか。

それもすごいな。


「宿泊紹介所です」


そんなのあるのか。

あれ?

王都中央部よりも発展してる?


「祖スーベニア・サカイが考えたそうです。というか、プレイヤー国にはあったのでしょう?」

「ああ確かに」


そうだった。

忘れてた感覚だわ。


紹介された宿は、一階が酒場で、二階が受け付け、三階が宿泊施設だった。


「簡易キッチンがついているようですので、食事を作ってまいります」

「いいよ、たまには酒場で食べよう」


たまに街に来た時くらい、お金を落としていくのが、旅行者のマナーよね。

うん、まあ、あまりおいしくないのと、ベッドのクッションがまあまあなのは、仕方ないか。

早く、領館、つきたいものね。

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