206~次の卵の場所~
矢印に沿って進んでいくと、当たり前だけど、いくつかの集落が見えてきたりもするけど、スルー。
よってもいいんだけど、プレイヤーって、なぜか警戒されるのよね。
なんでかな?
目的地が近づくと、見えたのは、森。
また、自然の中か。
ほんとに、下も見ながら空飛んでほしいよ。
それよりか、落とさないように背負ってほしいものだよ。
この森にも、大きなクレーターとなっているところはないようだけど、もしかしたら、すごい昔に落ちたのかもね。
ウーマを止めたのは、洞窟の前。
いやな予感がするな。
洞窟の中って、おかしいでしょ。
みえる人か持ってった可能性?
でも、何もできなかったから、そのままにしたとか?
そんなことないか。
ただ穴の向こう側にあるか、卵が転がって洞窟になったか、だよね。
そう考えたい。
あとは・・・
地の人が、間違って持ってった可能性。
それだと、混ざりものになってしまって、竜が生きていられないのに。
もともと同じものだと思うのだけどな。
育てようとしないで、そのまま置いているだけと信じよう。
まあ、地の人が持ってったと言うならば、だ。
「洞窟の中にあるっぽいんだけど、誰か留守番してて」
「師匠!連れてってください!」
「じゃ、空の人は、メイちゃんとお留守番ね」
「承知」
メンバーは、卵が見える私、サカイ、シツジローくん。
どのくらい深い洞窟かわからなっけど、早く帰れるといいな。
歩くの嫌いな私でも、こういうところくらいは歩いていく。
光魔法で、周りに光球を飛ばして、ぼんやりと周りが分かる。
「師匠、なんだか寒いですね」
「洞窟の中だからじゃない?」
確かにひんやりしているけど、寒いほどではないけど。
そうだ。
私のマントはそういうのも対応だったわ。
はいている息、白いものね。
今のところ魔物が出る気配はないね。
いくつかの分かれ道。
私は矢印の通りに行くから、道を間違えないけど、帰りは・・・
シツジローくんがいるから、大丈夫ね。
サカイは役に立たないだろうし。
サカイが疲れはじめたころ、ちょっとした開けた場所に出た。
まだ、矢印は続いているから、ここじゃないのはわかる。
「今日はここで野宿かな」
「そうですね。・・・メイさんのご飯がないのが惜しいですが・・・」
「メイちゃんのご飯は空間に入っているよ」
そんなの、当たり前よね。
シツジローくんが作ってくれてもいいんだけど、やはりメイちゃんのご飯が一番おいしい。
「この洞窟、結構広いですね。お嬢さま、矢印はまだ先なんですね?」
「そうね。どこに続いているのかな」
あっちこっちいった気がするけど、どういう風に続いているのかな。
「一周回っているような気がしますが、苦だったりもしてますから、縦長なのかもしれません」
「そうなのね」
まあ、ご飯食べて、さっさと休もう。
眠いものね。
サカイもご飯食べて眠そうだし。
体力ないよね。
起きたらまた出発だわ。




