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ワールド・ガイア  作者: 水野青色
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2~運営さんを殴りたくなりました~

第二話目です

まだまだ、序章です。

ぼんやりした意識が、はっきりしだした。

どうやらここはワールド・ガイアの世界らしい。

あたり一面、草がなびいてる。

川もあるな。


…は?

何で、こんなとこなの?

普通、街中とかじゃないの?


「ちょっ、運営さん?運営さん?」


呼びかけて、ハッとした。ここは、もう、あのもや部屋じゃないんだった。


「どうすればいいのよ」


ゲームのアバターで転生できても、まずどうやって魔法やスキルを使うのか…

そしてどこにいるのか。

全くわからないままだ。


「詳しい話し、きちんと聞いておけばよかった」


最初から詰みだよ。


「運営さんー、いったい私にどうしろと・・・」


ガックリと膝をついた。


〈おお、無事に転生できたようだな〉


突如、聴き慣れたあの声が、頭の中に響いた。


「え?運営さん?」


何で?


〈わたしたち運営は、転生させたプレイヤーの助言をするために、いつでも話せるようになっている。安心したかね?〉


安心・・・したけど、それって、ここに下ろす前に、説明があってもよかったんじゃないかな!

焦ったよ!


〈すまなかったな〉


あ、心の声も聞こえるんだ?

それより、神様なのに、声が聞こえていいの?


〈プレイヤーにしかきこえないので、大丈夫。念話みたいなものだ。個人チャットしていると思えばわかりやすいか〉


なるほど。

私も心の中で話せばいいのね。

呼べばこうしてきてくれるの?


〈わたしに用があるなら、こうして話すことができるし、いつでも答えよう〉


そっか、よかった。ちょっとパニックだったよ。

運営さんのこと殴りたくなったし。


〈いやいや、きみは結構冷静な方だろう。もう落ち着いている。殴ろうとかほんと怖いな〉


ああ、うん。現実的じゃないからね。

受け流せるよ。

それで、聴きたいんだけど・・・


ガサリ


何かの音がした。

そちらを振り向く。


ゴシューゴシューッ


鼻息洗い、ナニカがいる!しかも大きい。私の倍どころじゃないよ、なにこれ?


ドドドッ


その何かが、こちらに迫ってきた。


「な、なにあれ、やだ!こないで!どうすれば?こないでー!」


逃げ惑いながら、必死に腕を振り回した。


バコン


「ブオオオオ」


グチャッ


振り回した腕に、ナニカが当たったと思ったら、断末魔のような声がした。と思ったら、ナニカが肉塊になってた。


「え?」


は?なにが起こった?

 

〈きみのレベルでは、当たり前だろう〉


は?


〈考えてみたまえ、きみのレベルは四桁だ。その辺の魔獣など、ただのザコだろう。だいたい、この魔獣も、よく倒していたザコではないか〉


え?

そうなの?

はっきりみなかったけど、これ、何だったの?

今はただのグチャグチャだ。

気持ち悪い。


〈鑑定すれば良い〉


スキルの使い方、わからないんだけど?なにも詳しく教えてくれてないよね?


〈利き手の指を2本重ね円を描くと、ステータス画面が出てくる。そこにスキルが書いてあるだろう〉


使うのにいちいちステータス出すの⁈


〈いや、ステータスを知ってから使ったほうがいいと思っただけだ。鑑定なら、スキル 鑑定と言えばいい〉


いちいちスキルつけるの⁈魔法は⁈


〈魔法なら魔法名をそのまま唱えるといい。目標物に向かって指を振るのだ。その腰に下げてる剣でもいいぞ〉


なるほど。

ありがとう、運営さん。

ステータスは、安全になってからじっくり見るわ。


周りには、先ほどのナニカの魔獣が、せまってきている気配がしてる。何体いるのよ…


「フレア!」


まだよく姿見えないけど、気配のある方に炎魔法を放つ。

青白い炎が草を焼きながら飛んでいく。


ドオン…

遠くで物音がして、魔獣の声が複数聞こえた。


〈凄まじいな〉


運営さんの呆れたような声。

いや、一番弱い炎魔法だよね?


〈手加減しないと、この辺一帯焼き尽くすぞ〉


よく見ると、まだ炎が燻ってる。手加減て言われても、まだ使い慣れないしなぁ…

それよりここらは安全じゃないんだけど…


ここどこよ?


〈きみのゲーム内での、拠点があった場所だ〉


え?

私の家?どこにもないけど?


〈プレイヤーに割り当てられていた土地の一つだ。この広さで、10人ほどがつかっていたな〉


ここって、プレイヤーの住宅地なんだ…

たしかに自然の多い中にしたけど、こんな魔物いる場所ではなかったよね?


〈ここはゲームではなく現実世界だ。森や草原には魔物や魔獣がいる。ここは森の中心であり最奥地となる〉


森?

ここは森の中なの⁈

それでこの場所が最奥地?

そんなとこにあったの?

家、ないけど?


〈家自体は、解体されて家屋キットになって、きみの空間の中に入っている〉


え?ほんと?


〈時間経過で腐るような食品以外なら、きみがゲームの中で手に入れたものは、すべてそこにある。いつでも取り出せるだろう〉


そっか。

それならここが拠点でもいいかな。


そうとなれば、安全確保が最優先。

最初にいた場所に戻る。


息を整える。

手を空に向けた。


「聖結界」


体から、何かがものすごい量で抜けていくのを感じる。これが魔力だろう。


ステータスなんて見なくても知ってる。

HPもMPもカンストしてるから。


それでもこの聖結界の魔法は、半分は使う。

移動不可の、広範囲、永続魔法だからだ。砦などや街や村など、人の生活範囲に、魔獣や魔物が入ってこられないようにする魔法。


大きな魔法陣が草原全体を包むのに、そんなに時間はかからなかった。


ここを拠点として、私はこの世界でいきていく。


「疲れた…」


大きな魔法は疲れるな。しかもまだなれてないのに。

今日はもう動けない。


ぐぎゅるる


お腹が鳴った。アバターでも、お腹すくんだな。


「・・・って、ご飯ないじゃない!」


時間経過で腐るものだからない。どうしよう・・・


〈先ほど倒した魔獣をたべればよかろう。炎魔法で倒したものなら、焼けているぞ〉


運営さんの言葉に、ハッとする。たしか、ゲーム内では、魔獣は食糧になるはずだ。

私は先ほどのナニカが倒された場所に行った。

黒焦げのナニカの群れ。

数えたら15匹もいる。


「スキル 鑑定」


ワイルドキングボア

LV 10〜25

状態 黒焦げ

焦げの部分をのぞけばクセのあるボタン肉


な・・・なるほど・・・

鑑定ってこんなだったかな?

それにレベルの曖昧さ・・・何で?


〈複数の鑑定がされているようだ。同じものが一気に倒されたからだろう。経験値も微々たるものではあるが、入っている〉


レベルはカンストしてないからね。

でも、ワイルドキングボアってこんなザコだったかな?


〈この辺りの魔獣は、高くても50前後だ。きみにはどこもザコだよ〉


たしかに。

ザコだわ。


これらって持って先ほどの場所に戻りたいんだけどな…

どうしよう


〈空間魔法に収納すれば良い〉


ああそうね。

魔法収納があったわ。


「スキル アイテム回収」


この魔法なら、そんなに使わないから楽だわ。何故か、空間魔法はスキルに位置付けだから、魔力は1しか使わない。


全部を入れて、元の場所、聖結界の中心に戻る。


「スキル 空間魔法」


取り出し方は?


〈目の前にぼんやりした空間が見えるだろう。そこに手を入れて、取り出したいものを考えればいい〉


なるほど。


ワイルドキングボア…一体


私にぶつからない場所に、先ほど倒したワイルドキングボアが一体だけでてきた。見事に黒焦げだ。

腰についてる剣で、ワイルドキングボアの焦げの部分をこそぎ落とす。結果面倒だ。


時間がどんどん経過する。

もう夕方とも言える。

お腹も限界になつてきてから気づいた。


「スキル 解体」


あっさり、焦げた部品がなくなり、程よく焼けたボタン肉になった。

切り分け、食べる。


「マズい」


クセがありすぎ!香辛料もないから、味付けなしだし。

でも背に腹はかえられない。

ある程度食べる。


三十路も半ばだと、肉だけはやはりキツい。

白米食べたいな…


無い物ねだりはダメだし、今日はもうつかれたし。

たしか、空間魔法のなかには、冒険者の必需品、回復のテントがあったはず。


手を突っ込んで取り出す。

回復のテントは、そのままできた形で入ってた。

なかに入ると、寝袋とランプがあった。

アイテムで、HPとMPの回復のためだけだから知らなかった。

便利だな。


今日は、これで眠ることにした。

本格的な拠点作りは明日からだわ。


「運営さん、おやすみなさい」


〈ゆっくりお休み〉


私は深い眠りについた。


また長いです。読みにくかったらすみません

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