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ワールド・ガイア  作者: 水野青色
196/281

196~考えないといけないこと~

季節が変わってもやることが一緒って、いいことなんだろうけど、さすがに冬になると農業はできない。

だってここは雪が多いから。

でも、なぜかおコメの田んぼ、とっても元気だね。

さすがにダンジョン産だよ。

午前中は刈にいそしんだわ。

おいしいお米いっぱいよ。


ふと思ったんだけど、このプラム郷は、もう、自給自足できるようになってるな。

たしかにたりないものもまだあるけど、数年前に比べれば、普通に生活できるよね。

ジューノさんから買うものは確かに必要だけど、少なくなってきてる。

でもまだ足りないものは足りないか。

肉類は、冒険者ギルドから買うことができるようになったけど、野菜とかは、まだ足りないものね。

小麦も米も手に入るようになったし、ガラス温室には果物あるけど、野菜は小さい畑だものね。

生活に使うものも、まだきちんとは揃えられないしね。


そろそろ、税のほかにジューノさんに払うものも、プラム郷から出せるようにならないとだよね。

数字に強い人いないかな。

ジャムさんは・・・脳筋だったわ。

冒険者ギルドにお願いしても、あちらもそういうのに強い人は手放してくれないだろうし。

プラム郷はシツジローくんがやっててくれるから今まで大丈夫だったけど、それでは私たちから独立できないよね。


「うーん・・・」


プラム郷の代表だし、ジャムさんに相談してみるか。


「ジャムさん」

「おう、アイリーンどうした」

「うん。どうしたもこうしたも、なぜいつも郷の長が門番しているのか、知りたいよ」


ジャムさん探し回っちゃったじゃないか。

門にいるよって言われたから来たけどね。


「俺は門番がちょうどいいんだ」

「ほとんど弦がやっているけどね」

「まあな」


寝そべるタイプの木の椅子に座って、のんびりしているのが門番の仕事だったかな。


「相談があるのよ」

「お?なんだ?」

「じつは・・・」


先ほどまで考えてたことを話すと、ジャムさんも「うーん」とうなっている。

そりゃそうよね。

このプラム郷の中に、数字に強い人なんていないものね。


「あ、そういえば、いるな」

「いるの!」

「シツジローさんじゃないぞ。・・・サカイさんが連れてきた住民の訳あり二人組女性だよ」

「ああ・・・」


何処かの貴族のお嬢さまなんだったっけ?

逃げてきたんだったか・・・


「数字に強いの?」

「教会で子供たちにいろいろ教えてくれているぞ。先生と呼ばれているな。大人も暇なときは計算を教えてもらったりしているぞ」

「ジャムさんも?」

「俺は・・・いや・・・まあ・・・」


脳筋に聞いたのは間違いだったな。


「とにかくその人を紹介してもらえるのね?」

「紹介も何も、お前が直接行けよ。この郷の長は本当はお前なんだからさ」

「お断りぃ」

「なんだと。だいたいな・・・」


一時間近く愚痴られたー。

なによ、もう。

別に私は難しいことしたくないし、やりたいことしかやってないもの。


「わかったわよ。・・・行ってみるわ。教会にいるの?」

「自分のやれることがそれくらいしかないからって言っているからな」


目立たず騒がず、やれることをやるなんて、なんて控えめなんだろう。

全く交流してこなかったからなあ。

めんどくさいけど・・・

もう夕方だし、あとにするかな。

ナナがご飯って、よだれたらしながら、私の後をついてきているし。

晩御飯はおうちで食べないの?


「おとーさんとおかーさんは、おじーちゃんおばーちゃんたちと、やどのしょくどうでのんでる」


そうなんだ。

まあうちに預けとけば問題ないと思っているらしいし、マークもビートも来てるしね。

ご飯食べながら考えるのはよくないよね。

明日のことは明日でいいや。

メイちゃんのご飯美味しー。

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