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ワールド・ガイア  作者: 水野青色
182/281

182~とうとうおコメ~

いつもお読みいただきありがとうございます。

毎週水曜日12時更新しています。

居眠り女主人公、ダンジョン核のかけらに、田んぼ作らせて米ドロップさせてます。



春の時期もあっという間に一か月過ぎた。

その間に何をやったかというと、空いている土地に、田んぼ、に見えるような畑を作った。

私の目的。

米だ。

水を張らなくても、ほぼ三日くらいで、稲刈りまでできるからね。

ただ、どれが出てくるかは、わからない。

でも、私が欲しい白米が出る確率はあげてもらったし、毒もないようにしてあるしね。

ダンジョン核のかけら、素晴らしい仕事よ。


これは私の食事だから、手伝ってもらって刈ることはない。

まあ、魔法で何とでもなるのでね。

ドロップアイテムだし。


ダンジョン外で、ドロップアイテムという概念がないこの世界では、この田んぼだけが、それをできるところと今のところは言えると思う。

ゲームの中では、普通にドロップしてたんだけどなあ。


白米、雑穀米、もち米。

よしよし。

いい感じに集まった。


大豆はないのよねえ。

もしかしたらあのダンジョン核に頼めば、できたのかもしれないけど、あーあ。

でもそんなことは言ってられないので、塩でいい。

ある程度の調味料はそろっていることに感謝よね。


さて。

メイちゃん、お願いね。

おいしいごはん、食べたいです。

私の料理スキルでは無理そうだし、大体、土なべで米を炊くなんて、したことないんだよ。

一人暮らしの時は、コンビニでレンチン当たり前だったからね。


炊きあがるまでの時間に、おなかすかせるための運動と称して、ナナや、この郷にすみ移った子供たちと追いかけっこ。

・・・子供って、逃げ回るの早いわ。

全力じゃないもん。

いいんだもん。

追いつけなかったよ・・・


おやつ渡して、帰宅。

お昼ご飯が待ち遠しい。


いいにおい。

おにぎり、いや、まずは茶わんに盛る。

何の味もないご飯を口に運ぶ。


・・・・・・・・・・・・


おいしい!


これよ。

ご飯の甘さで、懐かしさで、涙が出る。

何年もかかったけど、ここでご飯が食べられるようになるなんて。

あの、虫ダンジョン攻略してよかったわ。


あっという間に、茶碗がから・・・

え?

おかず食べてないよ?

ご飯だけで十分だったか。


メイちゃんとシツジローくんは、黙々と食べてるけど、きちんとおかずも食べてる。

冷静だよね。


「おかわりー」


いうなり、メイちゃんがよそってくれる。

おかずもおいしい。

ご飯が進む。


「おにぎりもいいなあ」

「おにぎり?ですか・・・?」


そうか。

おにぎりを知らないよね。

ご飯なかったんだものね。


手に水と塩を付けて、握る。

うん・・・・

なんで、三角にならないんだろう、不思議だな。

あ、メイちゃんのはきちんと三角になってる。

え?

これもスキルなの?

まあ、いいか。


私が握ったのは、塩のつけすぎだったか、ものすごくしょっぱい。

メイちゃんに握ってもらったのは、いい塩梅。

やっぱり、食事はメイちゃん任せにしよう。


なんだかんだで、結構大きめの土鍋の半分を、私ひとりが食べつくした。

メイちゃんとシツジローくんは、普通量しか食べてない。

残ったのは、冷凍だね。

いつでも食べられる・・・


「新しいのを焚きますので、さっきから外でこちらを凝視しているナナにでも与えてください」


なんだと?

あ、ほんとだ。

ナナが遊び来てて、よだれたらしながら見てる。


「ナナー、おいでー」


餌付け餌付け。

おかずとご飯を口周りと両手につけながら、すごい食べてるね。


「ご飯食べてこなかったの?」

「たべてきたー」


子供は食欲旺盛なんだなあ。


「このしろいつぶつぶおいしい」

「そうでしょう。これがおコメなんだよ。おいしいよねえ」


ナナにもこの味が分かるか。

将来有望だぞ、って、何がだよ。

でも、米が育つようになるので、プラム郷の人たちにも食べさせて、田んぼもどきからドロップさせて、少しでも食糧事情を改善できるのはいいよね。


土なべの残りのご飯と、おかずを食べつくしても、まだおなかすいているようなナナにおやつを与えて、ぽんぽこりんなおなかをさすっているのを見ると、数年前の死にかけを思うと、うれしくなる。

元気で大きくなってね。


さて。

おなかいっぱいで眠いから、お昼寝かなあ。

春は眠いわ。

お読みいただきありがとうございました。毎週水曜日更新しています。

誤字脱字報告、評価も、いつもありがとうございます。


寒くなりましたね。

秋がないような気がします。

すっかり冬ですね。

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