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ワールド・ガイア  作者: 水野青色
177/281

177~お客様の長話は疲れる~

いつもお読みいただきありがとうございます。

冬でもゆっくりできない、女主人公です。

冬の寒さはつらい。

外に出るの嫌だ。

私は家の中でのんびりとこたつに入って、お菓子食べてる。

プラム郷の家の中だから、目の前にはナナがいる。

ナナもこたつでまったりだ。

あとは、うちの従魔たちも。

おおきいこたつにしたから、のんびりと寝そべってる。

せかせかと働いているメイちゃんとシツジローくんには悪いけど、私はのんびりさせてほしいわ。


「お嬢さま、王都中央部の家のほうにお客様です」

「えー・・・」


めんどくさい。


「だれ・・・」

「前国王ご一家です」


元王様とその奥さん二人・・・

二人?

リアさん以外知らないけど?

あのおっさん、二人も嫁がいたのか。

一夫多妻制なのか・・・


「いきたくない・・・」

「ダメです」


むう・・・

仕方ない。


「ナナたちはこっちのこってる?」

「ナナはここで寝てるー」


さすが獣人。

温かいとこから出たがらないね。

うちの従魔たちも・・・出たがらないな。

わたしもでたくないんだけどな。

仕方ないな。


ポータルで、王都中央部に移る。

玄関で出迎え。


当たり前だけど、夫婦のほかにおつきのものとか警備とか。

仰々しいな。


「中に入っていいのは、そこの三人だけよ」


あとは帰れ。

迷惑な。


「ちょっとあなた、なんです、その口の利き方は!」


元王様とリアさんじゃないほうの、初見の奥さん?におこられた。

いやだな。

めんどくさそうな人で。


「ユーべリア、ここはアイリーンのおうちよ。従いましょう」

「でもナタリア・・・」

「話したでしょう」

「承知しておりますわ・・・」


何の話よ。


「とりあえず中へどうぞ。・・・あ、ここ、靴脱ぐ仕様だけど、平気?」


こちらの人って、靴脱ぐ習慣ないからなあ。

プラム郷ではやっと浸透したけどね。

リアさんや元王様はプラム郷で過ごした時に、その習慣に戸惑いながらも従ってたけどな。


「・・・なんとはしたない」

「なんですって?」


聞き捨てならない。

はしたないって何?


「そういうなら、入っていただかなくて結構です。お引き取りください」


人がのんびりしているとこに先ぶれもなく来て、文句付けるやつなんて、家に入れたくない。


「ユーべリア・・・」


リアさんがため息つきながら、女性をたしなめてる。

この人が奥さんなら、あんたがたしなめなさいよ、ダメ亭主が。


「はなして聞かせたでしょう。ここのルールに従えないなら、連れてこれないって」

「ナタリアが言うなら・・・」


しぶしぶという感じで誤ってきたけど、こちらも大人げない対応をした。

申し訳ない。

こたつ部屋に案内して、こたつに足を入れることにもなんやかんや文句も言ってたが、最終的には、落ち着いたわ。

めんどくさそうな人連れてきたなあ。


「それで、どうしたんですか」

「ユーべリアがどうしても君と話をしたいというのでな」


はあ?


「改めまして。わたくし、ゼブラフ・ドレープ・グリーンバズスの妻で、ユーべリアでごさいます」


お見知りおきをといわれたけど、かかわりたくないなあ。

黙っておくけど。


「初めまして。プレイヤーの、アイリーン・プラム・シュガーです」


挨拶終わり!

かえれ。

といかないんだよね、これ。

まあ、メイちゃんが、ケーキ出してくれるからいいや。


剪定のお礼に、プラントたちがプラントグレープいっぱいくれたからね。

ケーキと、ラムレーズンサンドビスケットにしてみた。

ラム酒はあるんだよ。サトウキビから作られるからね。


ちなみに、それに嫉妬したのか、プラント母さんもくれたよ、プラントルビー。

ケーキの上に載っているのよね。

おいしい。

超高級品でも、うちでは普通のフルーツ扱いよ。


そういうものに舌鼓打ちつつ、ユーべリアさんの話を聞いた。


うん。

結論から言おう。

この人、リアさんのファンだ。


同じ身分の侯爵家の出だそう。

学生の時、リアさんに助けられて、心酔し、このおっさんとの結婚を阻止できなかったから、リアさんのそばにいるために、側妃になったそうよ。

すごいな。

政治やら外交は、この人が担ってて、リアさんは自由に魔女のお仕事ができるのだとか。

ちなみに、おっさんとリアさんとの間の子供や、自分とおっさんの子供にも政治の教育はして、おっさんは長男が七歳の時には、政治の話で負けたそう。

リアさんのためだけに使っているのがすごい。

おっさん、ないがしろ。

リアさんの子供にも、自分の子供にも、リアさんこそが最高なのだと教え込んだそうよ。

すごい人だ。

ドン引きだよ。

二人が(というより、リアさんが)二年もいなかったことの恨みつらみも聞かされた。

それはほんとすまんな。


9割がたリアさんのすばらしさを聞かされる話だったが、まとめると愚痴だな。

その話の長さで、リアさんも元王様も、聞いてないふりして、本読んだりしている。

ああ、私も疲れたよ。

もう夕方だよ。

ようやく帰った。

ぐったりです。

寝たら悪夢みそう。

お読みいただきありがとうございました。毎週水曜日更新しています。

誤字脱字報告、評価も、いつもありがとうございます。


寒さが身に沁みます、秋の今日この頃、忙しくなってます。

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