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ワールド・ガイア  作者: 水野青色
162/281

162~エイトのゆくさき~

いつもお読みいただきありがとうございます。

居眠り女主人公、寝てません。

今回のエイトの進路です。

プラム郷の家のほうでは、エイトが待っていた。

スズランも一緒だ。


「どうしたの?」

「ねーちゃん、おれ・・・」


しょんぼりしてる。

やはり、周りが急に変わっていたことがショックなのだろうか。

子供の二年は長いよね。


「ししょー、おじいさまと相談したのだけど、エイトを王都か、サカイ領に連れて行ってはだめかしらね」

「それは私が許可することじゃないんだよ。エイトのご両親が許可することでしょ」

「でも、このプラム郷の郷主?はししょーでしょ?」


確かに、郷主、ではあるのかもしれないけど、意味わからない。

エイトはまだ未成年だし、私ではなく親の庇護下にあるはずだ。


「ししょー、どこでも人がいなくなると、いろんな問題が起こるんだよ?」

「問題?」

「働き手がいなくなれば、生産も税収も落ちるんだよ?」

「生産は落ちるかもしれないけど、ここの住民からは、税金取ってないんだけど?」


私が一人で払っているしね。

・・・この二年はどうだったかわからないけども。


「そのあたりは、ジャムさんに聞いてほしいんだけどね」

「ジェヌさんはししょーと相談するようにって」

「私に?うーん、そうだね。エイトはどうしたいの?」


これはエイトの問題でもあるのだから、勝手には決められないしね。

エイトはまだ魔法が安定していない。

いいたくはないが、安定していない今だからこそ、錬金術師としてやっていけるのだけど。

安定してしまうと、偏りが激しくなり、数人で一つのものを作るようになる。


「おれは、冒険者として一人前になりたい」

「レベルは一人前どころじゃないものね」

「だからきちんと力の使いどころを覚えたいんだ。それで、王都の冒険者ギルドか、サカイ様のところで修業ができればとは思う」


そうか。

エイトがそういうなら、私に異論はないな。


「わかった。エイトのご両親の説得をしてみるよ」


ご両親としては、急にいなくなって、二年もたって帰ってきた息子をすぐにどこかみいかせたくないだろうけども。


「スズランはどうするの?王都に戻るだけ?」

「私はエイトの面倒見るよ。エイトがサカイ領行くっていうなら、そこに行こうと思う」

「それって、がるがるさんの許可もらってるの?」

「パパは関係ないし。私はもう成人してますー」


こういうところがこどもなんだけど・・・

まあいいか。


「それじゃ、エイトのご両親と話しますか」


結果としては、すぐに了承は取れた。

親としては、この郷を盛り上げてほしかったらしいけど、いつか帰ってくるからと、エイトが必死に説得したからだ。

私は何も役に立ってないね、うん。


「ところでどちらに行くことにしたの?」

「ミュゲねーちゃんが、王都のギルドに登録しているから、王都に行くよ。王様たちも賛成してくれたし」


まさかあの人たち、エイトを取り込む気じゃないでしょうね。

ちょっとくぎを刺しておくか。


「それならエイト、王都にあるうちを使いなさい」

「ねーちゃんち?」

「そうよ。家賃とかいらないし、防犯も完璧だし、家を見ててくれる人ほしかったのよね」

「いいの?」

「もちろん。私も行けるし、毎日シツジローくんが行くから、サカイも行くし、それが嫌なら、違うとこにおうち建てるけど、どう?」


メイちゃんのご飯もついているよ。

使える部屋は限られちゃうけど、それでもいいと思うのだけどなあ。


「よろしくお願いします」

「ししょー、私もそこ住みたい」

「スズランは家があるでしょ」

「独り立ちするー」


いやいやいや。

私の家に住むなら、独り立ちじゃないよ。


「サカイが日参するかもなのよ?」

「おじさまが・・・」


いやなんだな。


「いやし草があるからね。あれを使って錬金術の腕をあげているんだよ。・・・スズランもサカイも錬金術のレベルがあげにくいのは、もう魔法が安定しているからなんだけど、それでもできないことないからね」

「そうだったんだ。エイトは?」

「エイトはまだ、安定できてないからね、このまま、錬金術師のほうに持っていきたいんだけど、冒険者になりたいんでしょ?」

「錬金術師にもなれるの?」

「そちらの方面に安定させればね」

「どうやって?」

「それこそ錬金術のレベル上げよ」


あ、エイト、ちょっと揺らいでるなあ。

錬金術師になる気もあるのかな。


「しばらく冒険に行けなくていいなら、私が教えるわ」

「う・・・、でも、依頼受けないと冒険者ランク上がらないし」

「採取依頼を受けなさい。一年か二年は討伐ではなく、採取で目を鍛えるのも必要よ」

「わかった」


よし。

錬金術師目指す子供ゲット。

ビイトやマークは、安定しちゃったしなあ。

あとはナナをこちらに向けるかな。


エイトの方針は決まった。

引っ越しは来月にして、今は、まだ、家族と過ごしててほしい。

お読みいただきありがとうございました。毎週水曜日更新しています。

誤字脱字報告、評価も、いつもありがとうございます。


最近の暑さで、頭がぼんやりで、話が進みません。

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