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ワールド・ガイア  作者: 水野青色
149/281

149~起きたら虫がすごい~

いつもお読みいただきありがとうございます。

居眠り女主人公、ようやく起きました。

目が覚めたのは三日たってから。

ぼんやりしながら起きだしたら、疲労で倒れそうなスズランが、メイちゃんに介抱されてた。


「おはよう?」


何があったんだろう。


「お・・・おはようじゃないですよ、ししょー・・・」


あ、少し復活してたみたい。

どうした、スズラン。


「師匠がなんだかわけのわからない暴走したと思ったら、突然寝だして・・・」

「ああ、理由言ってなかったか」

「しばらくここから動けないからって、ガイアード師匠が言い出して・・・」


息も絶え絶えだな。

あとはメイちゃんが引き受けて教えてくれた。


私が寝入った後、この場で運営さんが結界張ってくれて、しばらくは起きるのを待とうということになったそう。

一応ダンジョン内だし、交代で見張りを立てて、野営の準備をしていたら、どんどん結界が黒く染まっていったんだそうだ。

もちろん、それは虫だ。

虫が結界に張り付いて、昼なのか夜なのかわからないほど暗くなり、しかも羽音がうるさい。

少しでも追い払うために、スズランたちが、虫と戦っていたんだそうだ。

メイちゃんとシツジローくんと運営さんは、気にもしていないし、うちの従魔たちも時々咆哮で追い払うくらいで、虫のことは木にもしていなかったらしいけども。


そこが、普通の人間との違いなんだろうな。

私は虫が嫌いだから、燃えつくすかもしれないけど、寝ているときは何も聞こえてないしね。


ああ、確かに羽音がする。

起きたし、外出るか。


外には、疲労困憊の王様とサカイ様がいた。

リアさんは、馬車の中で回復中だという。

エイトもばてているそうだ。


「おはよう?」

「・・・ようやく起きたか、アイリーン・・・」

「うん。・・・ああ、大丈夫?」

「これが大丈夫に見えるのなら、まだ起きていないということですな」


確かに、肩を上下に大きく揺らすおっさん二人は、大丈夫ではないか。

しかし、この虫の原因は何だろう。

すごいな。


「二人とも休みなよ。馬車には防音かけておいたから、羽音も聞こえないし、この結界は、破れないから平気だよ」

「しかし・・・」

「運営さんは、私よりレベル高いからね」


結界の強度はレベルで決まるし、このダンジョンの雑魚敵に敗れるわけない。

私がはったって、破ることはできないしね。


二人が入っていくのを見送る。

確かに、虫だらけのこの結界から出るの大変そうだなあ。

どれくらいの虫が集まっているんだろう。


「アイリーン、この後はどうする」

「運営さん、虫、どのくらいいるのかな?」

「そうだな・・・これくらいの厚みで、虫がびっしりくっついているな」


手を広げる。

一メートルはないか。

でも、結構な厚みだ。


「運営さん、私が今、結界の近くに行くから、そしたら、私の後ろから、結界張りなおしてくれる?」

「うん?」

「そのあと外の結界、消してくれるといいな」

「・・・わかった」


運営さんが結界張るのが分かる。

私も自分に結界を張る。


青い炎が手に宿る。

これ、自分にもちょっとだけダメージあるから、ほんとはやりたくないけど、まあ、大丈夫でしょ。


目の前の結界が消えたと同時に、巨大な青い炎で、周辺を包んだ。


消滅していく虫。

焦げて転がる虫。

地面がとけているのもわかる。


「う・・・」


掌が軽度の火傷。

でもこれで、周辺の虫がいなくなった。


「終わったのか?」

「終わった。どうせすぐ来るだろうし、みんなが馬車にいる間に進もうか」


ウーマも退屈しているだろうから。


でも結局、原因は何だろうな。

お読みいただきありがとうございました。毎週水曜日更新しています。

誤字脱字報告、評価も、いつもありがとうございます。


不定期連載で、違うお話も書き始めました。興味があったら読んでみてください。

「追放王子と生態系調査人」


https://ncode.syosetu.com/n4898ho/

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