143~まだ毒沼~
お読みいただきありがとうございます。
居眠り女主人公、いまだ毒沼攻略中。
ダンジョンなのに戦うシーンがないのは、ご愛敬です。
ものすごく当たり前の話だけど、いまだに毒沼フィールドにいる。
大体、前の平原が、数日かかったのだから、この毒沼だって、数日かかるんだよね。
今いる場所は、毒沼ではなく、大地は毒におかされているけど、地面だ。
毒沼フィールドのセーフティエリアといったところなんだと思う。
空気も毒だし、薄暗いけど、一応何の魔物も出てきてない場所。
薄暗いのが本格的に真っ暗になったころに、ウーマに指示して、ここでいったん休憩。
ウーマだって走り続けるのは大変だと思うから。
いや、ウーマは大丈夫だとは思う。
一日どころか、一週間走り続けてもスピードが落ちない馬らしいから。
馬・・・ではないのか?
魔獣だしね。
外に出ているのは、私とシツジローくんと運営さん。
ウーマにポーション入りの美味しいご飯をあげながら、ブラッシングだ。
走り続け、疲れもたまってきているかもしれないとの配慮。
一応周りに結界も張っているし、浄化もしているけど、この大地が毒フィールドであることは変わりないしね。
メイちゃんは、馬車の中で、ほかの人たちの世話。
やっぱり、毒フィールドはだめらしい。
匂いもすごいしね。
運営さん曰く、半分は進んだろうとのこと。
まだ半分。
明るくなったらまた走り出すとして、ウーマだからこの日数で行けるけど、普通の冒険者なら、ここでダメだと思う。
やっぱりえげつないな。
「プレイヤー想定して作っているとしか思えないよね」
「もともとはプレイヤー用のダンジョン核のはずだからな」
おいいいいい。
今、聞き捨てならないこと聞いたぞ。
プレイヤー用なら、ゲーム内だけでおさめておきなさいよ。
やっぱりこのダンジョンは封印するしかないな。
ダンジョン核見つけて壊して、新しく作らせたほうがよさそうだわ。
周りの木々にはキノコが生えているけど、毒キノコだなあ。
・・・採取しておくかな。
毒もいろいろ使い道あるしね。
「この木も持っていったらダメかな?」
「抜いたら消滅するんじゃないか?」
あ、そういう仕様なのか。
それじゃ持って帰れないか。
毒を発生する木なんて、面白いのにな。
プラント母さんなら取り込んで、新しいプラント母さんの子供たち作りそうだけど。
ダメか。
「毒をばらまかせる気か」
「ん?そういうわけじゃないけど、プラント母さんなら、毒を吐くプラント種とか作れそうかなって思っただけよ」
いないわけじゃないしね。
一応、拠点のある国境の森の中には、毒性を持つプラント種もいるのよ。
プラント母さんの子供たちは、気にもしてないないみたいだから、弱いのかもしれないけども。
「そろそろ私も寝ようかな。・・・明日にはボス部屋につくかな?」
「この調子ならつくかもしれないが、またアイリーン一人で戦うのか?」
「虫は嫌」
私の回答に運営さんは笑う。
だけど、運営さんはやらないから、メンバーにやってもらおう。
早めに体調治ってくれるといいわね。
さて。
明日起きられるかしらね。
お読みいただきありがとうございました。毎週水曜日更新しています。
誤字脱字報告、評価も、いつもありがとうございます。
水盗む生き物って、何がいるかなあ。とググってみてます。




