表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ワールド・ガイア  作者: 水野青色
138/281

138~ここでのんびり~

お読みいただきありがとうございます。

居眠り女主人公は、ダンジョンの平原で一休み中。

さらに二日経った。

どうやらこの先に洞窟があるけど、そこが次の転移先の陣があるみたい。

でもまだ起きないパーティメンバーのことを考えて、手前でのんびりと野営。

運営さんの提案で、私と運営さんはシリウスを連れて平原をゆっくりと探索中。

メイちゃん、シツジローくん、しーちゃん、ベヒーは馬車を守っててくれる。

ウーマは、シツジローくんが馬車を外した途端、どこかにかけていったから、走り回っていると思う。

ウーマにとってはストレスがたまるスピードだったのかもしれない。


平原は、薬草などがあるけど、木々の生い茂った場所がない。

遠くまで見渡せるかわりに、敵からも遠くから見られているということ。

砂煙が向かってくるのを眺めながら、今日の夕飯何かなって考える。

ああ、ザコはいい肉をドロップしてくれないけど、ダンジョンの食料としては貴重だし、皮などのドロップ品は、買取してもらうのもいいわね。


雑魚敵といっても、ここはあの蛍を外に出しているダンジョンだ。

ある程度レベルは高い。

最初のころにあったボアなんて、瞬殺されそうだわ。

ここの雑魚は・・・シリウスが瞬殺しているんだけどね。


「今度来るときは、ボスとかも連れてきたいわ。きっと強くなれると思うの。寿命が延びているなら、ボスには長くボスをやっててほしいな」

「それはいいかもしれんな。あの郷は弱きものが多い。長くないかもしれんが・・・」

「若い人を積極的に入れたいけどね、もう少し食べられるものの生産ができるようにならないとよね。私はその辺りは素人だもの」


難しいのよねえ。

私が分かることは少ないわ。

生前だって積極的にそういうのを調べていたこともないから。


「そろそろ戻りましょうか。何かめぼしそうなものないし」

「そうだな」


遠くにぼんやり野営場所が見える。

距離はそんなにいってないと思うけど。


「サカイ様とスズランとエイトにはさ、武器が作ってあるけど、そういえば王様とリアさんのはないよね」

「炉を作るところから始めるのか?」

「簡易炉、持ってきてあるけど」

「それだと時間かからないか?」

「でも仕方ないよね。・・・何使うのかしらね」

「エイトはダガーだろう?ミスリル製の」

「エイトはまだ魔法が安定してないでしょ。あの子、二つの魔法スキル持っているみたいだから、どちらかが安定したら、アダマンタイトの武器をあげるつもり」


この世界の住人は、魔法スキルが二つ以上ある人は、安定するまでは、暴発する可能性があるので、魔法を使わせてもらえないのだ。

成人するころにはどれかに傾いて安定するのだという。

エイトは、水と風の魔法が使える。

魔力は、遺伝が関係ないから、親が炎と水なのに、風が使えてもおかしくないのだ。


「それまではダガーナイフで戦わせるのか」

「ミスリルで剣を持たせたほうがいいかな?」

「ショートソードくらいなら、一応冒険者だしな」

「そっか」


見習いとはいえ冒険者、ダガーナイフよりもソードのほうがいいのか。

そこも考えないとなあ。


馬車に戻ると、王様がよろよろと外に出てきた。

何とかレベル酔いから回復し始めたみたい。


「王様、大丈夫?」

「ううう・・・すまぬが、水を・・・」


すぐさまメイちゃんがレモン水を渡してる。

お口さっぱりってことね。

特級ポーションを飲ませる。

急激に成長したから、ゲームで言うヒットポイントは枯渇状態だしね。


「いや、ほんとすまなかった」


まだけだるげだけど回復したようでよかったわ。


「しかしなんでこんなことに」

「それはみんなが起きたら解説しますよ。しばらくここでのんびりするから。王様は安定したでしょ。サカイ様もどうやら安定したようだし」


馬車を降りてくるサカイ様。

同じように水と特級ポーションだ。


「王様とリアさんて、武器は何使っているの?」

「私は片手剣のロングソードだが、リアは魔法杖だな」


ロングソードと杖か。

そういえば、杖持っている人見たな。

某眼鏡をかけた魔法少年の杖みたいなもの。

それなら指輪のほうがいいよね。

発動はやいし。


「しかしなぜだ?」

「武器作ってあげようと思って」

「いやいやいや。みたまえ」


出してきたのは合金製。

ミスリルと金が混ざっているやつ。

魔法も通すらしい。

ミスリルも貴重だからあまりとれないし、聖魔法が使えないからと。


「アダマンタイトで作るから」


すぐ折れそうだからいらないなまくらは捨ててほしいものよ。

これでも王国では一番の鍛冶師が作ったんだって。

なまくらでしょうけど、宝物庫にあったものだそう。


「アダマンタイト製!」

「ミュゲもサカイ様もアダマンタイト製だよ?私のだってそうだし。大体、うちの郷のみんなは、ミスリルのダガーナイフ持っているしね。エイトの武器だってミスリルだよ?」

「ほんとプレイヤーは規格外だな」


それほめてなさそうよね。

まあいいか。


早速簡易炉に材料を突っ込む。

簡易炉は、通常の炉の1.5倍の時間がかかる。

15時間でつくれるものは、ほぼ一日かかりだ。

シツジローくんに、リアさんのためのスライム核石を磨いてもらい、王様には自分で磨いてもらう。

サカイ様は、体慣らしに運営さんと近くの散策をしに行った。

もうすぐ晩御飯ですけど?

それまでには帰ってくるらしい。


まだ起きない人たちを待って、この日も一日が終わる。

お読みいただきありがとうございました。毎週水曜日更新しています。

誤字脱字報告、評価も、いつもありがとうございます。


不定期連載で、違うお話も書き始めました。興味があったら読んでみてください。

「追放王子と生態系調査人」


https://ncode.syosetu.com/n4898ho/

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ