127~冬だからこそ~
いつもお読みいただきありがとうございます。
居眠り女主人公、たまには錬金術師ます。
今回は短めです。
寒さで凍える毎日だけど、思い出したことがある。
この時期だからこそ、やらないといけない。
だって、集落のみんなが、畑仕事しないからね。
この暇な時期だからこそ、みんなに錬金術を学んでほしい。
「・・・というわけで、メイちゃん、シツジローくん、用意してきて」
「「かしこまりました」」
皆まで言わなくてもわかってくれる二人でよかったよ。
私の目的の一つは、プラム郷から、ポーションを売り出すこと。
今の住民たちが困らないように。
私だっていついなくなるかわからないからね。
そのためには、作り方を覚えてもらわないとね。
みんなが使うための道具も作りだしたし、いやし草はプラム郷にある。
子供たちには教えたっけ?
また最初から教えればいいか。
場所はみんながくる会議所。
その片隅に錬金術の道具。
新しい住人たちは・・・来ないな。
いないのかな。
あ、宿の手伝いか。
それなら仕方ないね。
うーん。
交流してみたかったけど、いまだにできないなあ。
神父さんは来ているけど。
まあいいか。
「さて、それじゃ始めます」
やり方を一度見せて、あとは回りながらみんなに教えていく。
どうにかこうにか、みんな、微ポーションができた。
いやいや。
最初から全員ができるならすごいよね。
「冬の間、毎日少しずつ作りましょう。このポーションでも回復や傷を治すくらいはできます」
「おじょうさま、ありがとうなあ。あんたはいつもこの郷のことを考えてくれる」
「え、いやあ・・・」
照れるな。
別に深い意味はないんだけどね。
「まだ魔力に余裕ある人は、もう一度作って。余裕ない人は、作り方をじっくりと覚えてもらいます。そのうち、魔力糸とかも教えるからね」
「ねーちゃん、これって、冒険にも持ってっていいのか?」
「もちろんよ。エースはたくさん作れるようになったら、専用の簡易道具あげるから、冒険先でも作れるようになるといいわね」
「ありがとう」
「えー、兄ちゃんだけずるい」
「ビートにも、マークにもあげるわよ。たくさん作れるようになってね」
自分の怪我くらいは直せるようになってほしいからね。
プラム郷から、いつか旅立ってしまうだろうけど、今はここの役に立ってね。
しかし寒いわ。
この会議所にも、もっと暖房が必要かもしれない。
さっさと帰って、温かくして寝ましょ。
今度は新しい人たちにも教えられるといいな。
お読みいただきありがとうございました。毎週水曜日更新しています。
誤字脱字報告、評価も、いつもありがとうございます。
不定期連載で、違うお話も書き始めました。興味があったら読んでみてください。
「追放王子と生態系調査人」
https://ncode.syosetu.com/n4898ho/
ちょっと忙しいので、こちらの話はとまってます
すみません




