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ワールド・ガイア  作者: 水野青色
122/281

122~冒険者『鋼鉄の腕』~

いつもお読みいただきありがとうございます。

居眠り女主人公、エイトが言っていた冒険者とあっています。

エイトとビートとマークとナナが来た。

あと、鋼鉄の義手っていう、冒険者もだ。


「いや、鋼鉄の腕、だよ、ねーちゃん」

「うん?」


何か間違っていたかしらね。


「俺は、『鋼鉄の腕』のリーダー、スヴェンだ。後、仲間の、ジャスミン、フェロール、ネコピンだ」

「初めまして。わたしがアイリーンです。義手さんと、まりかちゃんと、フェローさんと猫さんね」

「・・・ねーちゃん・・・」


エイトが何だか、残念なものを見る目で私を見てくる。


<アイリーンは、もしかしたら、誤変換の特性があるのかもしれないな>


運営さんの声もする。

何か間違ったのかしら。

しかも、エイトが義手さんたちに何か言っているし。

四人も残念な顔してみてくるし。

なによ、もう。


義手さんは、剣士っぽい格好してるおっさん。

まりかちゃんは、若い、といっても、私の見た目よりは年上なのかな。魔法使いなのかな、ローブが似合う美人さんだ。

フェローさんは、無口そうなずんぐりむっくりさんだ。

猫さんは・・・猫の獣人なのか。愛嬌のある顔している猫だ。


「と・・・とにかく、エイトの世話をありがとう。これからもよろしくね。…これお礼よ」


作ったマジックバッグを渡す。

全部同じ型だけど、大丈夫でしょう。


「おいおい・・・これくらいでもらえるものじゃないぞ?」

「いいのよ、お礼。それにまだ、これから、ビートやマークもお世話になるだろうし」


ちょっといいものは先払いよね。


「・・・わかった。いや、俺たちも、若いころはジェヌさんにお世話になったからな、それの恩返しもある」

「ジャムさんの知り合いだったんだ」

「駆け出しのころ、いろいろ教えてもらったんだ。ジェヌさんが引退した後は、かかわりがなかったけど、ここにギルドができたので、訪ねてきたんだ。あまり難しい依頼は受けられないけど、ここに落ち着くつもりでもいるしな」


どうやら、プラム郷の専門冒険者になってくれるようだ。

うれしい。


「それじゃ、プラム郷にすむ場所作らないとね。宿ばかりだと大変でしょ」

「あー・・・まあ、でも、家を建てるほど稼いでいるわけでもないしな・・・」

「プラム郷の冒険者に、家くらい提供でいなくて、プラム郷の責任者にはなれないわ」


まあ、責任者になる気はないんだけども。


「数日待ってね。住民のほうに家を用意するから」

「え・・・いや、あの・・・」

「えー、ほんと!やったー。宿代浮くの?」

「もちろんよ、まりかちゃん。内装はメイちゃんに相談してね」


若い人が増えたわ。


「でも、プラム郷の仕事もしてもらうけど、大丈夫かしら?」

「ああ、それは、大丈夫だ。どこかに落ち着くということは、そこにあわせるのも当然だからな」


ここは田舎だからね。

溶け込むには住民と仲良くなってもらわないとね。

でも、ジャムさんの知り合いなら大丈夫だわね。


「今は宿に泊まっているんでしょう?家ができる間は、ただにしてもらうから」


シツジローくんのほうを振り返ると、一礼して去っていく。

いちいち言わなくても察するのが、うちの子たちよね。


「そんなそこまでは・・・」

「いいじゃん、リーダー。余分な金は使わないのが、冒険者にゃんだぜ」


おお、猫さん、いいこと言うね。宵越しの鐘を持たないのも冒険者だけど、締めるとこは締めないとね。

しかし、フェローさん、一言も話さないな。

ぼんやりしているっぽいし、大丈夫かな?

四人は宿に戻るというので、ここで分かれた。

ちみっこたちは、ここに残っている。シツジローくんも戻ってきた。


「そうだ。エイトとビート、マークにナナも。これをあげるわね」


同じマジックバッグを渡す。

でも、四人のは、名前入りだ。ナナのは、女の子っぽく、レースも縫い付けて可愛くしてみた。


「中には、メイちゃんがお菓子いっぱい入れてくれたからね」

「わあい。メイおねえちゃんのおかし」


ナナは純粋に喜んでくれる。

いいことよね。


「え、ねーちゃん。オレ、前にもらったのがあるよ」

「前にもらったのも使えばいいじゃない。中にいれておけば、臨時バッグで使えるでしょ。マークにも、中に、エイトとビートと同じサイズのバッグ入れておいたからね」

「「「やったー」」」

「ナナのはー?」

「ナナのは、かわいくしたからいいでしょ?」

「わあい」


ナナは理解してないからいいか。

中からお菓子取り出して食べ始めているしね。

食いしん坊め。

かわいいな。


「このおさるさんはボス?」

「ボスだけじゃなく、プラム郷にいるキドナップバブーン全部かな。ああ、でも、ボスでもいいよね」

「ボスはねえ、ここのあたまのけが、ちょっとだけたってるの」


ナナが地面にボスの絵を描く。

うまいな。

そして、ボスの頭にバランみたいな毛を書いた。

そういえば、ボスって、こんな頭してたな。

ボス自体が見分けつくから、そんなに気にしたことなかったな。


「ちょっとカバン貸して」


四人のカバンに、メイちゃんとシツジローくんが毛を付け加える。

私はやらないよ、もちろん。

いやあ、ほんと、メイちゃんもシツジローくんも仕事は早いね。

この四人用のオリジナルマジックバッグだ。


「おじょうさま、ありがとう」

「ねーちゃん、ありがと」


ビートもマークもうれしそうだ。

エイトはもう使うけど、二人はまだ本格的に使うものじゃないけど、うれしいんだろうな。


「大きさは、義手さんたちと同じだから、いっぱい入るからね」

「ねーちゃん、オレ、頑張って、プラム郷まもるね」


エイトがはにかみながら言う。

ほかの子たちも、自分もだという。

なんだ、この、かわいいちみっこは。


「お願いね」


早くこの四人が大きくなあれ。

お読みいただきありがとうございました。毎週水曜日更新しています。

誤字脱字報告、評価も、いつもありがとうございます。


アイリーンは神父さんの存在、忘れているわけではありません。



不定期連載で、違うお話も書き始めました。興味があったら読んでみてください。

「追放王子と生態系調査人」


https://ncode.syosetu.com/n4898ho/

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