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ワールド・ガイア  作者: 水野青色
120/281

120~柿は魔物~

いつもお読みいただきありがとうございます。

居眠り女主人公、暇を持て余しております。

畑仕事が忙しいらしい、この時期の郷は、だれも私の相手してくれない。

子供たちも仕事の手伝いだから、私ひとりのんびりだ。

エイトも、冒険者の仕事を少しおやすみして収穫手伝っている。

私だってやろうとしたよ?

風魔法で麦刈りしようとしたら、ひどいことになっちゃってね。、やめてくれって・・・ちょっと失敗しちゃったんだよなあ。

なので私はのんびりと、みんなが仕事しているの見ている。

暇なのはいいけど、何もやらないのもつまらないんだけどな。

ナナはお手伝い程度にはちょこちょこ動いていたけど、飽きたのか、シャベルで土を掘ってる。

ナナと一緒におやつでも食べるかな。


「ナナ、おいでー」

「・・・なあに?おじょーさま」

「メイちゃんにおやつ作ってもらって、おやつにしようか」

「たべるー」


喜んでるね。

メイちゃん探そうと思ったら、お茶のセット持って、こちらに向かってきてたわ。

なに、あの優秀さ。

さすが、私のかわいいメイちゃんだったわ。


「お嬢さまもナナも、こちらにどうぞ」


テーブルセットがいつの間にかできてる。

そちらに移って、おやつ。

労働何にもしなくてもおいしいね。


「おじょーさま、しってる?」

「ん?」

「このまえね、エイトおにいちゃんが、いきだおれをひろったんだって」

「いきだおれ?」

「うん。ちんぷさんていってた」

「陳腐さん?」


なんだそれ。


「メイちゃん」

「神父です」

「神父が行き倒れてたの?」

「ちんぷさん」


神父といえないらしい。

もう陳腐でもいいや。


「エイトがどこで拾ってきたの?」

「お嬢さま、その言い方は語弊ですよ」

「そうね。・・・で?」

「もりにたおれてたんだっていってた」


森って、この森よね?

エイトがいける森はここくらいしかないはずだし。

どこから来たのかしら。


「今はどこにいるの?」

「ジェヌおじちゃんのところ」


ジャムさんのとこか。

行ってみるか。


<・・・リーン・・・アイリーン・・・>


あ、久々の運営さんだ。

どうしたの?


<もうすぐそちらに戻れそうだ>」


ほんと?

よかった。


<まだしばらくは、こうして話しするくらいだが>


それでもうれしいな。

そうだ。

神父が倒れていたらしいよ。

これから行ってくるよ。


<ああ>


ナナを連れて、まずはジャムさんを門のところに尋ねに行く。

ジャムさん、門のところで暇そうだな。

弦の門番いるし、冒険者ギルドもすぐそこだから、ここの門番いらなくないかな。


「ジャムさん、エイトが神父さん拾ったって?」

「拾ったとかいうな。倒れていたところを介抱して、連れ帰ってきたんだよ」

「どんなひと?」

「おふくろさんが面倒見ているから、目覚めていたら、話すだろ」


寝ているらしい。

薬持って訪ねてみようかな。


「ジャムさんち行くわ」

「ああ、ついでにおふくろさんに、弁当届けてくれるように言ってくれ」

「メイちゃん、ジャムさんに何かあげて」

「かしこまりました」


まったく。

いくつだ、このおっさん。


ジャムさんちにつくと、おばあちゃんが、神父さんの着ていただろう服を、洗濯して干してた。


「おばあちゃん」

「おや、お嬢さまとナナちゃんじゃないかい。神父様に会いに来たのかい?」

「そう、おきてる?」

「先ほど、軽いお食事をしてもらって、また寝てもらったよ」

「それじゃ、まだ会えないかな」

「無理はさせられませんからねえ」

「そうだね」


行き倒れだものね。

今日は会えそうにないし、ジャムさんに報告して、ナナと森に行こうかな。

暇だし。


「ナナ、森に行こうか」

「いくー。あ、ボスだー」


あ、ほんとだ、ボスだ。キドナもいる。

こちら見て、駆けてきているな。

外に行くのに気付いたか。


「ボス、キドナ。森に行くけど行く?」


二匹の頷きが見え、ナナがボスの背中に乗って、キドナが私の肩に乗った。

なんだこの格好。


「ボスはいつもナナをのせているの?」

「そのほうがはやいってボスがいうから」


確かにね。

危険も少ないしね。

ボスにとっては、ナナも群れの子供と同じなんだろうな。


門のところでメイちゃんと合流。

森に向かう。


「ボス、何かこの時期においしいものないかな」


栗とか栗とか。

栗が食べたいんだよ。

柿でもいいな。あれ?時期はいつだ?


栗はなかった。

柿はあった・・・というか、これ、魔物だよね。

柿の形した魔物。

実が襲ってくるプラント種だったとは。

本体なのかな、木を吹っ飛ばしたら、普通の柿に戻ったけども。食べられるのかな。


鑑定したら、食べられるようだけど、郷で作るわけにはいかないよね。

残念だけど、全部拾って、食べるだけにしよう。

プラント母さんに任せたら、普通の木になるんだろうか。

・・・やめておこう。


メイちゃんが柿でいろいろ作ってくれたので、各家におすそ分け。

柿のソースの肉は、私は苦手だわ。

次はやめてもらおう。


明日には神父に会いに行けるかな。


運営さん、おやすみなさい。

お読みいただきありがとうございました。毎週水曜日更新しています。

誤字脱字報告、評価も、いつもありがとうございます。


まだ続きます

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