119~栗、ないかな~
いつもお読みいただきありがとうございます。
居眠り女主人公、作業したのち、たまには散策へ。
だらけた生活しております。
単純作業は眠くなるけど、錬金術は眠くならない。
結構単純作業なんだけど。
今やっているのは、マジックバッグづくり。
王都郊外の畑三枚分の大きさを持つマジックバッグ。
ショルダータイプで、女性でも持てそうなもの。
冒険者なら、これでもいいよね。
ほんとはウエストポーチサイズにしたかったけど、さすがにそれだと、複雑な魔法陣を縫い込むのが大変なのでね。
液に浸した糸で、チクチクと縫い上げる。
あ、そうだった。
これを郷のみんなに教えようとも思っていたんだった。
でも、働きすぎになっちゃうかな。
畑と宿があるし、生活もある。
人数は限りあるしね。
どうしたらいいかは、あとで運営さんに相談しよう。
ここの人たちはみな忙しい。
・・・キドナップバブーンは、作ることできないか。
魔法陣の刺繍した布を、今度はショルダーバッグの形に縫っていく。
もちろんミシンだよ。
ミシン増やせば、布さえあれば洋服できるよね。
ここの人たちって、自ら手縫いしているし、ミシンの使い方覚えさせようかな。
男女関係なくやれるからな。
今年の冬は暖かく過ごしてもらいたいから、メイちゃんがいろいろ作っているけど、圧倒的に足りないよね。
既製服より布のほうが安いし、機織りもできるそうだし。
頑張ってもらいたい。
考えながらも完成。
あっという間だよね。
あとはこれを金貨と一緒に冒険者ギルドに届けておくだけ。
いつ使われるかわからないけども。
依頼書を見て、やってくれる人がいるといいな。
エイトは、ジャムさんの指導の下、ギルドで依頼を受けて、森に行ったり、門番街におつかいに行ったりしているらしい。
ほかの子供たちは、早く冒険者になりたいといってたけど、まだだものね。
頑張ってほしいけどね。
森くらいは連れてってあげるんだけどな。
ああ、でも疲れたー。
肩凝るよね、ずっと同じ姿勢だし。
寝ようかな。
でもその前に、お届けだ。
冒険者ギルドの中は、昼間も少し過ぎるといつも静かだ。
職員の人たちが、いろいろ処理をしている時間だと思う。
受付嬢にバッグと金貨を預け、書類を確認したら、もう用はない。
受けたい依頼もないしね。
たまには拠点に戻って、プラント母さんと釣りでもするかな。
ああ、それよりも、秋の味覚が欲しい。
ここよりもっと秋が深まっているはずの拠点で、何か探そうか。
秋の味覚っていったら、栗かな。
サツマイモもいいよね。
・・・あるかはわからないけど。
ブドウもこの時期かな?
プラントグレープはいつでももらえるからいいか。
メイちゃんとシツジローくんには拠点に行くと伝えて、今、拠点。
シリウスと、しーちゃんと、ベヒーが、いい天気の庭でくつろいでる。
庭の木々の実も、おいしそう。
ナッツ類はほとんどここでとれるんだったわ。
「みんな、ただいまー」
いえばこちらに集まってくる。
ウーマは相変わらずいないな。
森を駆けずり回っているのだろうか。
「森においしい木の実を取りに行きたいので、ついてくる?」
あれ?
反応悪いな。
興味ないのか・・・
プラント母さんだけは、ついてきてくれるそうだけど、いやいやいや・・・
母さんがここの外出るの、大変だからやめてほしいのよ。
「仕方ない、一人で行くか」
いうや否や、シリウスがついてきてくれるという。
急にどうしたのかな。
まあいいや。
森の中を散策。
この森はおおきいから、いろんなのがあるのだけど、私はあまり入らないしね。
あ。
きのこ。
食べられるかなあ?
あ、シリウスがつぶした。
食べられないキノコだったのね。
それならそれで、使い道があるのになあ。
栗、ないかなあ。
木を見つけたら、それごと持って帰りたいのに。
周囲が結構魔物の音で騒がしいけど、だれも寄ってこないな。
シリウスとプラント母さんの子供たちがいるからかな。
結局、何も見つからず終了。
今度は郷の森の中も探索しよう。
一日って早いな。
早く寝たいな。
お読みいただきありがとうございました。毎週水曜日更新しています。
誤字脱字報告、評価も、いつもありがとうございます。
不定期連載で、違うお話も書き始めました。興味があったら読んでみてください。
「追放王子と生態系調査人」
https://ncode.syosetu.com/n4898ho/
最近忙しくて、追放王子のほうは、おやすみしてます。すみません。




