表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ワールド・ガイア  作者: 水野青色
111/282

111~これは!~

お読みいただきありがとうございます。

居眠り女主人公、子供たちを伴い、森に来てます。


交代時間の後、宿の人たちにも来てもらう。

ナナの意見や、エイト、ビート、マークの意見を伝え、どうするか考えてもらう。

結論は、ジャムさんが伝えてくれるらしい。


予定が狂ったので、ちみっこたちを連れての森は、翌日に回そう。


メイちゃんが食事を作ってくれている間に、拠点に帰って、プラント母さんから種をもらう。

新しい垣根だ。

ほんとは魔物なんだけどね。

広場の宿屋寄りに、垣根としての種をまく。

すぐに成長した垣根は、うねうねしているな。

キドナップバブーンたちが、新しい垣根にちょっかい出してつかまっているけど、すぐに放してもらってた。もしかしたら遊んでいるのかもしれない。

王都の一部なのに、ここは魔物と共存の郷だからね。


「ボス、これからはここの垣根の水やりとかもお願いね」


頼めば了承したとの意思が来る。

夏場だし、水がないからな。

水路も作ったほうがいいかもだけど、どうしようかな。


「お嬢さま、食事の用意ができました」


広場にて、住民と食事。

夏の晴れた日は、夕方から少し過ごしやすくなっていいよね。

私のいる席には、サカイとジャムさんとちびっ子たちが来ている。

親のとこ帰りなさいよ。


穏やかな雰囲気で始まった夕食。

宿屋のほうの人は、広場は使えない。

広場は、馬車で休む人達用でもあるから、あとで違う場所を作らないといけないよね。


「エイトとビートとマークは、明日の予定は?」

「俺はない」

「ないよ。後、ねーちゃん、オレ、ビイト、だからね。何か、発音おかしいんだよな」


細かいわね。

同じようなものでしょ。


「ないよ。おじょうさま、なんか用事?」

「明日、三人とも、一緒に森にいらっしゃい」


スライム核石作るために、スライム狩りしたいしね。


「ナナもごよーじないよ」

「ナナは危ないからな、お留守番」

「やだー、ナナもいっしょにいくの」


かわいいわんこが駄々こねてる。

ここで屈してしまうのが、癒しを求める私なのよ。


「仕方ないわね。メイちゃんやシツジローくんから離れちゃだめよ?」

「はあーい」


元気が一番。


「おじょーさま、ナナを甘やかさないでくれよ」

「マーク、ごめんなさいね。あなたはお兄ちゃんなんだから、見ててあげるのよ」


ちぇっ、とすねるマークには、メイちゃん特性のおやつが一つ多くいく。

これで機嫌直してくれるなら安いものよ。


「サカイ、あんたも来なさい」

「はい、師匠」


否は言わせんよ。


「朝は早いからしっかり早めに寝てね」

「「「「はーい」」」」

「師匠が寝坊しなければですよね」

「余計なこと言わない!」


サカイめ。

明日はこき使ってやろう。


そ・・・早朝、とは言えないけど、一応、朝起きられたわ。

お昼になってないから、朝よね。


「おじょーさま、まだねむい?」


ああ・・・、ナナの素直な目が、心をえぐるわ。


「大丈夫。もう眠くないよ」


ほかの四人のジト目も、心に突き刺さるわ。


「き・・・気を取り直して、出発よ」


プラム郷を出て、森。

ついてきているのは、サカイと、子供たちと、キドナップバブーン。

キドナップバブーンたちは、外で戦闘ができるものだけで、あとは集落の中にいる。


「ねーちゃん、森で何やるの?」

「スライムの核を引き抜く作業よ。これはとても大切な作業で、錬金術をやるものには基本なの」

「れんきんじゅつおしえてくれるの?」

「ナナはやってみたい?」

「やるー」


ほかの子供たちもやるみたいね。

いい傾向だ。

スライムグローブを渡す。

使い方も覚えさせる。

あとは実践あるのみだ。


森の中に詳しい、キドナップバブーンに連れられて、スライムが多くいる場所。

土のスライムがすごい。


「それじゃ、お手本ね。サカイ」

「えっ!」

「あんたはやれるはずよね?」

「はい・・・」


グローブはめて、スライムに手をつっこんで引き抜く。

それだけの作業だけど、サカイは何匹か失敗した。

下手だね。


「シツジローくん、お手本見せてあげて」

「はい」


・・・

シツジローくん、素早いわ。

子供たちもあっけにとられてる。

ダメか。


「こんな感じで、こういうものを取っていくのよ」

「ナナ、やるー」


ナナは好奇心旺盛すぎだわ。

やらせるけどね。


さすが子供たちは、コツをつかむのが早かった。

四人とも、どんどんスライム核を抜いていく。


「サカイ、負けているわね」

「ちょっと難しいだけです。すぐできます」


悔しかったらもっと早くやらないとね。

スズランはやらせてないから、どうだろうな。

今度、王都に行ったとき、スズラン呼び出すか。


昼近くまで、スライム狩りをしていたら、キドナップバブーンが、何か持ってきた。

ん?

これは!

ジャガイモじゃないの。

いや、こちらではなんていうのかわからないけど、なんでここに?


どうやら案内してくれるらしい。

行ってみたら、ジャガイモがたくさん生えてた。

葉っぱしか出てないから、あまり気づかないのよね。

ここは森で、ほかの植物と混ざってしまうからね。


収穫する。

今日は芋パーティだわ。

種芋も分けとかないとね。

全部は取ってはいけない。

プラム郷で栽培できるといいなあ。


暑い日差しの中、早く帰ろう。


お読みいただきありがとうございました。毎週水曜日更新しています。

誤字脱字報告、評価も、いつもありがとうございます。


不定期連載で、違うお話も書き始めました。興味があったら読んでみてください。

「追放王子と生態系調査人」


https://ncode.syosetu.com/n4898ho/

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ