距離のいらないもう一人
素直になれず
はぐれた友
今もまだ鮮明に覚えている
まだ若く
目にする全てが
本物と思えず
距離を置いて
近づこうとしていた
どうもそれが
上手ではなくて
空回りしては
また距離ができてしまう
その度に
寄り添うことが
怖くなって
一人ブランコに揺れては
空の雲に
お前はいいな仲間と風に乗れて
そんな小言をつぶやいていた
そうして
ぼんやりと流れた時
今もまだ
ぼやけている
引いてみてしまう
そんなどこかで
きっと距離のいらない
もう一人を探している