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幼なじみ

「ナメコとモヤシ」の銀子です。

新しくラヴストーリーを書き始めたので、

是非、読んでみて下さい。

 「やっべー遅刻だ!!」

 鈴村すみれはベッドから飛び起きて、屋根を伝って隣の家の窓をバンバンと叩いた。

 「蘭!! 起きろ!! 遅刻だ!!」

 すみれは窓を叩きながら、赤井蘭太朗あかいらんたろうを起こした。

 「ん〜、うるせーなー。」

 蘭太朗は頭をボリボリ掻きながら窓を開けた。

 「朝からうるせーよ。窓が割れるだろ。」

 「そんなことより早く!! 遅刻だ!!」

 「早くってお前、自分だって準備まだじゃん。」

 「……あ。」

 「3分後に外で集合な。」

 「おう。」

 3分後、蘭太朗はすみれを自転車の後ろに乗せて、学校へ向かった。もちろん、仲良く遅刻だ。

 すみれと蘭太朗は幼なじみ。高校3年生。かれこれ18年は隣同士の家で育ってきた。つまり、生まれたときから一緒だった。幼稚園から、現在通っている高校までずっと一緒。男勝りで喧嘩っ早いすみれを蘭太朗が面倒を見る。実の兄妹のような関係であった。

 「すみれ!! また遅刻じゃん。」

 すみれは教室に入るなり、友達の見沼雪みぬまゆきに声をかけられた。

 「だって寝坊しちゃったんだもん。しょうがないじゃん。でも蘭が送ってくれたから、早く来れたよ。」

 「蘭太郎くんって、ほんと優しいよね。付き合っちゃえば?」

 「付き合う? 蘭と? ないない、ありえなっしょ。私と蘭はただの幼なじみだからね。」

 「幼なじみから、ラヴは発展するかもしれないじゃん。」

 「ないない。」


 そのころ蘭太朗も自分のクラスで、男子からからかわれていた。

 「もういいかげん、鈴村と付き合っちゃえって。」

 「はあ? マジありえねー。俺とすみれはただの幼なじみだっつーの。」

 「そんなこと言って、本当は鈴村のこと好きなくせに。」

 「……。」

 「え? 図星?」

 「うっせーな。」

 「告ってみれば?」

 「あいつが、幼なじみとしか思ってねーんだから無理だろ。」

 そう、蘭太朗は中学2年生ごろからすみれを一人の女として見るようになっっていた。だが、すみれは自分をただの幼なじみとしか思っていないことに悩んでいる。自分の気持ちを正直に伝えて、今の関係が壊れてしまうくらいなら、このまま幼なじみとして付き合っていこうと思っているのだった。

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