第6話・ちょっとした病院の怪談噺
怖くはないです。
いろいろと難しい解決の仕様のない話をつづけたので閑話休題。
院内における死者の存在とお化けの話をしましょう。
例によって私が書くものは、怖くないですが当直中の人で怖いのが嫌いな人はどうかスルーしてください。ばかばかしいという人もスルーしてください。
病院で生まれる人もあれば死ぬ人もあります。
現在入院中に死ぬのが自宅の畳やベッドの上で死ぬよりも統計的に多いはずです。大病院になると葬式屋さんが常駐してたりもします。
さてうわごとと言うかせん妄と言うかその境界はあいまいです。
あそこに誰かがいる! という患者さんやナースコールで呼ばれたので、行くと恐怖で目だけになった患者さんが震えながら、今、こ、ここで女が~~~~っ、と叫んでいる。
看護師さんは「ん?何もいませんけど~? 」
患者さん「お願いです看護師さんっ。怖いので朝まで一緒にここにいてください! 」
これは無理なお願いですね。
看護師さん「深夜勤はたった2人で1病棟40人看てるので絶対無理、よかったら睡眠薬さしあげましょうか? 」
こんなふうに笑顔でさらりと言い切る…という話も結構多いです。
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病院のよくある都市伝説
1、人が死ぬベッド…ありがちだが私は出会ったことなし
2、誰もいないはずなのに巡回中に足音が続く…ありました。某科の若い看護師が震えあがってもう当直できないと言ったらしいですが、これも無理ですね。当直は常勤である限りついてまわる。嫌ならば医院とかパートになるしかない)
3、誰もいないはずなのにひそひそ声が…私にも何度かこの経験はあった。でも空耳ということにしてさっさとその部屋から出た。いちいち怖がっていては仕事にならない。
4、死んだ人がまるで生きているかの様子で出た…事務の子がみた。点滴をひきずって入院時来ていたままのパジャマ姿で歩いていたらしい。自分が死んだことに気付いてないようだったらしい。
私も知っていた患者だったので本物かどうか点滴液の薬品名も見ておいてほしかった。これはどういう現象か霊感のある人にぜひ聞いてみたい。だって葬式では当然点滴もつけてないし着替えもしているはずなのに?
5、まあいろいろあるがこの辺で。