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第2話・有名人でなくとも達人はそこいらに存在する

 救急病院に長く勤務している看護師の中には恐ろしいほど予言ができるようになる人がいます。

 というより、仕事の先が見越してできるのかな、

 当然仕事も手回し良く早いです。


 静脈瘤破裂、脳出血も交通事故も像によっては即緊急手術です。

 夜中2時だろうが3時だろうが救急車には関係ありません。

 こんな時間帯に運ばれてくる患者はまさか自分が救急車で運ばれる人になるとは思っていなかった人ばかりです。

 当然受けた医師がトップにたち采配をふるいます。

 救急医療に熟練した医師がトップに立った場合そのチームワークの良さは超有名どころのサッカーチームにだって負けません。

 一刻を争う事態は、眠いようというだれた泣き言は通用しません。

 患者によっては発症発作時期不明年齢姓名不詳血液型不明病歴乃至薬歴不明です。

 一からの状態からはじめる救急治療は医療の本領発揮といってもいいかもしれません。

 チーム全員、頭はフル回転、目はキラキラと輝いています。


 さて輸血。輸血が絶対必要な手術もこれまた多い。

 これも24時間体制で在庫ない場合、赤十字も動いてくれます。

 輸血用の血液は皆さまの善意であります。



 冒頭の予言者? の看護師の話にやっと戻ります。

 看護師によってはすごい人にあたる。

 輸血を臨検に受けに来る人だが真夜中の場合受け取りに来る人は例外なく急ぎで小走りでやってきて小走りでオペ室に走る。

 言葉を交わす暇なんかありません。こっちも受ける時には血液型と受ける番号をPCで確認しないといけないので(パッケージの1つ1つに番号が違う)

 最低限の言葉だけ。

 その救急担当の看護師さんの中で、ある人が輸血の状況の予言ができた。

 しかも百発百中!

 在庫管理が予測できるとあって重宝しました。


 どういう経歴の人かは最後まで不明だったが、

「この人はどんなに止血してもただ漏れだから多分返品になると思う」

「一応オペは開始するけど途中でだめだろう。多分2パックぐらいは使うだろうけど」

「破裂した場所が場所なんで全部使うけど…以下ご想像におまかせします」

(不謹慎だと怒る人もいるだろうか…そうだったら申し訳ないです。)

 その彼女はぼそっと独り言をつぶやくようにしてチェック後の輸血パックをひったくるようにしてだだっと走って手術室に戻っていく。

 まあ、救急していればああ、この人はだめだなとはある程度は予測はつきますが、あと血液何パックとまではできません。そこがすごいと思いました。


 こういう小さな? 達人は何人か見た。

 漫画で摘便の達人というのが登場しているのをみておお、と思ったが

 私の知り合いの看護師さんでもそういう人はいたし、点滴針をぴったり子供だろうが老人だろうが

血管ありますか、というような人だろうが一発で通す達人もいた。

 ぎゃん泣きの子供をあやしつつ己の作業をこなすのが抜群にうまい人もいるし、こういう小さな達人はどこの現場でも何人かいた。もちろんその他のメンバーもまた医療現場にはなくてはならない人だ。

(要はみんながどういう事態でも対応できる達人であればいいが、どなたにも得手不得手があるから。なので助け合いですね)



 私には何か取り得があったかな…いや、なかったかも…(すみません)





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